〈2022北京五輪〉スノーボード女子ハーフパイプ 妙高市出身 姉・せな「銅」 妹・るき5位 大舞台終え応援に感謝 帰国後リモート取材

 北京冬季オリンピックのスノーボード女子ハーフパイプで銅メダルを獲得した妙高市出身の冨田せな選手(22、チームアルビレックス新潟)と5位に入賞した妹の冨田るき選手(20、チームJWSC)が13日夜に帰国し、15日、滞在先のホテルからリモート取材に応じた。大舞台で持てる力を発揮し、すがすがしい表情で質問に答え、応援や支援してくれた人に感謝の思いを表した。

 せな選手は、同種目での日本人初めてのメダルに「うれしいのと驚いているのと両方の気持ち」と率直に話し、多くの人からの祝福に実感が湧いている様子。初出場で入賞の妹・るき選手は「自分ができることを全部やっての結果」と受け止め、姉のメダルには「同じ大会に出ているからにはライバルで悔しかったけど、家族としてはお姉ちゃんが銅メダルを取ったのはうれしかった」と相半ばする心境でたたえた。

日本に帰国し、宿泊先のホテルからリモート取材に応じる冨田せな選手。リクエストに応え、銅メダルを見せる(15日午後2時すぎ)

 るき選手は「緊張より、むしろ楽しい気持ちの方が強かった」と振り返り、2度目出場のせな選手は「オリンピックとかは意識していなくて、どちらかというとけがをした会場(2019年12月のワールドカップ)で恐怖心の方が大きく、他の大会と緊張の度合いは変わらなかった」と話した。

姉のせな選手と同じく、宿泊先のホテルからリモート取材に笑顔で答える冨田るき選手(同)

 選手村は姉妹2人が同部屋で、「家にいるみたいで落ち着けた」(るき選手)という。せな選手は「海外の選手とピンバッジを交換したり、お土産屋さんを見たり」と雰囲気を楽しんだ様子。るき選手も「シャトルバスが専用だったり、宿泊施設が完備されたり、生活の面ではいつもと違った」と五輪の環境を堪能してきた。

 妙高市に帰ってきてからは隔離期間もあるため、しばらく家で過ごした後、報告に回りたいという。家族とは昨年11月に遠征に出て以来3カ月ぶりの対面となる。せな選手は「家族としゃべって、おいしいものやアイスクリームを食べたいな」と笑みを見せ、るき選手は「(1匹ずつ)飼っている犬、猫と遊びたい」と白い歯をこぼした。

 妙高市民をはじめ応援してくれた人に対しては「たくさんの応援が力になってこの順位を取れたと思っているので、感謝の気持ちでいっぱい」(せな選手)、「落ち着いたら妙高のいろいろなところに行って、感謝の気持ちを伝えたい」(るき選手)と、それぞれ大きな謝意を示した。

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