“スカッグス裁判” 元エンゼルスの4選手が過去の薬物使用を認める

2019年7月に死去したタイラー・スカッグス(元エンゼルス)の死因となった薬物を提供したことで告発されているエリック・ケイ(元エンゼルス球団スタッフ)の裁判で元エンゼルスの4選手が証人として召喚され、いずれもケイから薬物を入手していたことや薬物を使用していたことを認めた。証言台に立ったのはマット・ハービー、マイク・モリン、キャム・ベドロージャン、C・J・クロンの4選手。このうちハービーはエンゼルス時代の2019年にコカインを使用していたことも認めている。

ハービー、モリン、ベドロージャンの3人はエンゼルス時代、クロンはエンゼルス時代に加えてレイズ時代にも少なくとも1度、半合成麻薬「オキシコドン」を使用していたことを認めた。クロンは「自分の知る限り、スカッグスの唯一の薬の入手先はケイだった」と証言しており、自身も8回ほどケイから薬を受け取ったという。また、モリンは「スカッグスから薬の入手先としてケイを紹介してもらった」ことを証言し、薬を5~6回受け取ったことを認めた。

ベドロージャンもケイから薬を受け取ったことを示唆。「自分も(スカッグスの死因となった薬と同じものを)2回ほど飲んだことがある」ため、スカッグスの死が「怖かった」と話した。ハービーはスカッグスから提供された「オキシコドン」を試したことや、逆にスカッグスに薬物を提供したことを証言し、コカインを使用していたことも認めた。また、先週にはスカッグスの親友であるアンドリュー・ヒーニーも証人として召喚されている。

モリンは「自分への高い期待に応えられなかったことによる精神的な負担」を薬物使用の理由として挙げている。この“スカッグス裁判”における選手たちの証言は、ケイが薬物を提供していたことを裏付けるだけでなく、球界では想像以上に薬物使用が蔓延していることを示唆するものとなった。今後、さらに波紋が広がっていく可能性もありそうだ。

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