人気ドラマ「フレンズ」、中国当局検閲でLGBTシーン削除 過去には「ボヘミアン・ラプソディ」も

人気ドラマ『フレンズ』が、LGBT関連のストーリーを巡り中国で検閲を受けた。iQiyiやYoukuなどの中国のストリーミングプラットフォームでは、ロス・ゲラーの元妻キャロルがゲイで、他の女性と交際しているという記述がすべて削除されている。

キャロル(アニタ・バローンが演じていたが、その後ジェーン・シベットに交代)の最初の登場シーンが、デヴィッド・シュワイマー演じるロスが離婚したことも含め全てカットされたとサウスチャイナモーニングポスト紙が報じている。

一方、マット・ルブランク演じるジョーイとマシュー・ペリー演じるチャンドラーが大晦日のパーティーでキスをするシーンも削除されているという。

同コメディドラマのファンたちは最近、中国のソーシャルメディアサイトWeiboで、FriendsCensoredというハッシュタグを使い、この動きに反対する声を上げていたが、CNNによると、このハッシュタグは現在同サイトから削除されている。

今回の公開に先立ち、2012年から2013年にかけて、SohuやiQiyiなどのプラットフォームでは同番組の未編集版が配信されていた。

しかし2016年に中国政府は、「社会の暗部を誇張する」話題やゲイ関係をテレビ番組が取り上げることを禁止する新しいガイドラインを導入、8ページの文書では、「低俗、不道徳、不健康な内容」や、同性愛、婚外恋愛、カジュアルセックス、未成年の恋愛への言及を禁止している。

アカデミー賞を受賞したクイーンのフロントマン、フレディ・マーキュリーの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』においては以前、このガイドラインに従い、2人の男性がキスをするシーンや「ゲイ」という言葉の使用を含めた、2分以上に及ぶLGBT関連のコンテンツが削除されていた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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