元WWEスーパースターのカイリ・セイン(現カイリ)がプロレスTODAY編集部に来社。
直近では表立った行動はしてこなかったカイリは今何を思い、どのように過ごしているのか?
また気になるリング復帰についても本人に直撃。プロレスTODAYが独占インタビューを行った。
今回はロングインタビュー第1弾を掲載。
①WWEとの現在の関係は?
――カイリ選手、お久しぶりです。
カイリ:お久ぶりです。
――早速ですが現在の活動やWWEでのお話、そして今後の事について色々と伺いたいと思います。
カイリ:宜しくお願いします。
――WWEとの現在の関係はどういう感じなのでしょうか?
カイリ:関係は円満というか、ずっと良くしていただいて、私も感謝の気持しかありません。日本に帰ってからも特別なポジションを用意していただいて、異例のことだったと思っています。
――今までこういうポジションはなかったのに、カイリさんだから繋がりを持っていたいというか、信頼されている証拠なのではないかと思いました。
カイリ:信頼していただいているのはとても光栄です。
②近況について
<PARA-FIT24湘南江ノ島駅店が2022年1月14日オープン>
公式サイト:
――PARA-FIT24(パラフィット) 湘南江ノ島駅店 2022年1月14日オープンおめでとうございます。
カイリ:ついにオープン出来ました。
――今は忙しい感じですか?
カイリ:あんまり寝ていないです。
――寝ていないのにこの美しさ。
カイリ:とんでもないです。
――やばいです。
カイリ:クマ隠すのに大変です。
――お忙しい中、まさかインタビューの日に雪が降る日になるとは。
カイリ:たどり着けてよかったですよ(笑)
――ジムについてはどういうきっかけでオープンしようと思ったのですか?
カイリ:きっかけは10年前に遡ります。大学時代、ヨット競技をやっていたとき選手のみんなとルームシェアで江ノ島付近に住んでいました。そのときにふと、「この辺にジムがあったら便利なのにな」とうっすら思っていたことが始まりです。マリンスポーツは天候に左右されやすく、風がない日は練習ができなかったり、天候の悪い日も海に出れないことがありました。その際何をするかといえば、船の整備をするかランニングをするか、ペアで自重トレーニングをする等しかありませんでした。アメリカから帰国後、やはり海の近くに住みたくて湘南に引越してきて、今後自分の人生をどうしていくかを考えたとき、なにか社会貢献をさせていただきたいなと。昔からジムに通っていてジムが大好きだったこと、江ノ島がフロリダのマイアミと姉妹都市であること、未だ江ノ島エリアには24時間ジムができていなかったことを考えて、主人と話して思い切ってやってみようかなと。
――二人で話されて。
カイリ:そうですね。
――ある意味ご自身が選手時代に不便だな、ここにこういうのがあったらという思いが結実したと言うことですね。
カイリ:特に、アメリカで何十箇所ものジムを回って来たのですが、アメリカのジムは老若男女、一般の方でスポーツ選手じゃない人も通っていて、歯を磨く感覚のように毎日身体を動かすことが習慣化されている感じで、みんな楽しそうに運動しているのを見て感銘を受けました。日本でも誰もが通いやすいジムを作れたらよいなと思いました。
――これも夢の実現ということですよね。
カイリ:そうですね。でも実行するまでに色々な分析や準備にかれこれ一年以上を費やしましたし、テナント選びだけでも半年。勇気を出して借り入れもしています。
――何かを成功させるにはリスクを取るしか無いないですよね。リスクを背負って勝負に出るというカイリさんの姿は我々プロレスファンもマスコミも大応援しておりますので、ぜひとも頑張ってください。
カイリ:ありがとうございます。
――ジムの現状はどの様な感じでしょうか?
カイリ:最初はなにもないところから、だんだん出来上がっていくのを見ていましたが、自分が想像していたより何倍もおしゃれで素敵なジムに仕上げていただいています。どんな人にも通いやすいジムにしたかったので、通いやすい感じが表れているジムになっています。
――今度プロレスTODAYでも現地取材に伺いたいと思っております。
カイリ:きっと好きになっていただけるようなジムを作り上げておきますね!
③どのようなジム?
――どの様なジムにしていきたいと何かありますか?
カイリ:ジムのコンセプトは“Fun To Move“で動くって楽しいをテーマにしています。来るのが楽しいと思ってもらえるようなジムにしたいな、笑顔にあふれるジムにしたいと思っています。
――ここにプロレスファンの皆さんが行ったときにに何かメリット、カイリ選手がいらっしゃることはあるんでしょうか
カイリ:結構、毎日いるかも知れません。(笑)
――もしかしたら毎日いるかもしれない。これはファンにとっては朗報ですね。
カイリ: 2,000円でビジターもありますので、いつでも、誰でも入れるようにしたいです。あと、まだ検討中ですが、回数券というか遠方からいらっしゃる方から来られた方に向けたパーソナルトレーニングもできたらと思っています。
――これはいいですね。遠く離れている方でも楽しめて、たまにできるという仕組みがあったらとてもよいですね。
カイリ:江ノ島で海がすぐ近くなので、観光にも良いですし、ランニングステーションとしても使っていただいて、一緒にランニング会やウォーキングのイベントもできたらと思っています。
――ジムに行くと、カイリさんと会えるかもしれないし、もしくは、チケットでパーソナルトレーニングも今後予定されているということですね。
カイリ:計画しています。
――最高です。プロレスファンにとっては夢の空間ですね。
カイリ:少し遠いので申し訳ないですが。
――遠足がてら、家族でカイリさんのジムに行って江ノ島水族館にも行こうかと思っています。
カイリ:徒歩圏内ですので是非。
――ちょうどよいですね。
カイリ:こだわり抜いた岩盤浴もあります。
――岩盤浴があるっていいですね。女性にとっても人気が高そうですね。
カイリ:8,980円のプレミアム会員の方は朝6:00〜23:00まで岩盤浴も通い放題です。岩盤浴は1年以上前から、岩盤の専門の方からアドバイス頂いて、石の買付から時間をかけ本当に効果のある岩盤しか選んでいません。
――岩盤浴は私も一回言ったことがありますが、ジワリジワリと汗をかいて、いい感じになりますよね。
カイリ:寒い日でも体を温めてから、トレーニングしたりトレーニング後もリラックスできると思います。
――日焼けマシンもあると伺いました。
カイリ:そうですね。あります。
――日焼けマシンはいいですね。
カイリ:是非!
――プロレスラーの方にとっては日焼けマシンは必須ですから。カイリさんも焼いたりするのですか?
カイリ:これから焼こうと思っています。
――白い肌のイメージが強いですが焼けているのもいいですね。
カイリ:アメリカでは少し焼いていました。
――焼いたほうが体に良いところありますか?
カイリ:健康的に見えますし、しまって見えます。男性も女性も是非ご利用ください。
――結構揃ってますね。
カイリ:あと、ジュースバーを併設予定です。
――ジュースバーですか?
カイリ:DNSというプロテインメーカとコラボさせていただいて、最高級のプロテインを飲むことができます。
――その場でそれが飲める?
カイリ:飲めます。健康がコンセプトのジュースバーなので、はちみつ、黒酢とか使用したビネガードリンクも用意する予定です。駅なので、一般のお客様も利用できるようにしようと。
――いいところをうまく利用されていますね。これから販売が忙しくなったら、販売員も増やさないとですね。
カイリ:アルバイトの方も募集中です。(現在は締切)
――経営者としても大変ですね。カイリさんはオーナーと呼ばれたほうがよいのでしょうか。
カイリ:恐縮です、カイリでいいです。
――次回は是非ジムに伺わせていただいて続報したいと思います。
ジム潜入取材編は後日アップ予定
④WWEでの思い出
――WWE時代での思い出は尽きないと思いますが、今振り返ってみていかがですか?
カイリ:宝物のような日々でした。泣いている時間もたくさんあったのですが。
――泣いている時間があったんですか?
カイリ:みんなの前ではありませんが、家に帰って一人で泣いている時がありましたね。
――試合でうまく行かなかったときですか?
カイリ:そういう時もありましたが、NXTでのマイクパフォーマンスの授業でたくさん練習したのに本番で上手く英語が出てこなくて、悔しくて涙したり。
――悔し涙もありましたが、サクセスも掴みましたよね。
カイリ:運が良かったのもありますが、周りの皆さんの温かい支えのおかげです。
――NXTで結構早いタイミングでチャンピオンになられて、あっという間にWWEに行かれたと思うのですが、チャンピオンに駆け上がるスピードはご自身ではいかがでしたか。
カイリ:チャンピオンになる前が一番精神的に苦しかった時期でした。渡米してすぐにメイ・ヤング・クラシックで優勝したので、最初からハードルが上がってしまいそれがとてもプレッシャーで。その後、日本から見ますと短く感じるかもしれませんが、チャンピオンベルトを取るまでの沈んでいた時間がとても長く感じました。
――ご自身では結構長く感じていたんですね。
カイリ:これからどうなるんだろうかと悩んでいました。イメチェンしようとして、白に近い髪色にしたりして(笑)必死にもがいていました。NXTチャンピオンになった瞬間が自分の中で一番印象的でしたね。NXTテイクオーバーという15,000人ぐらいの規模の大会で、セミファイナルに女子で初めて抜擢していただいて。熱狂的なファンの方が多く集まる大会なので、緊張感とプレッシャーがすごかったです。他の試合が盛り上がって歓声や地響きが聞こえる中、一人で心を整えて、一人で幕をめくって、一人で出ていくというのが大変でした。それに加えてバックステージでの会話は英語だけなので、それを上手く理解して、インタビューにも答えながらという状況にはすごく神経を使いました。通訳の方?もちろんいませんよ。(笑)すべて一人きりでやっていました。
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⑤プレッシャーとの戦い
――それは大変ですね。プレッシャーもすごかったでしょうね。
カイリ:プレッシャーはすごかったですね。
――どうやって乗り越えられたのでしょうか?
カイリ:色々なメンタルの調整の方法などを試行錯誤して自分に合ったルーティーンを考えまして、そのルーティーン通りに過ごすことでよくなりました。普通の冷静な感情ではプレッシャーには耐えきれないので、入場前には喜怒哀楽すべての感情を開放させて一度狂っておきます。(笑)そして自分を奮い立たせてから幕をくぐっていました。
――他の選手もそういう感じなんですか。
カイリ:みんなそれぞれ自分なりのやり方でやっていました。動き回りながらイメトレ・筋トレするとか、談笑するとか叫ぶとか、会場の外に出るとかしていました。色んなパターンをみんながやっていました。
――日本と比べて違う環境だったので大変だったですね。
カイリ:日本のファンの方がTwitterで応援コメントをくださっていたことがとても心強くて。入場前から「地球の裏側で応援してくれている人がいる、会場のファンの方もきっと応援してくれる、よし。全員味方だ!」とワクワクした気持ちで入場できるようになりました。
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――日本人選手がメイ・ヤング・クラシックのタイトルを獲って、NXTのチャンピオンになって、タイトル獲ったあとのプレッシャーはありましたか?
カイリ:ありました。 団体を盛り上げてチャンピオンとしてのベルトの価値を高めていかなければいけないという感じでしたね。
<第2弾>紫雷イオの存在、突然のWWEへの異動宣告、アスカとのカブキ・ウォリアーズ
<第3弾>WWE日本人選手との交流、海外でのエピソード、今後の目標
<インタビュアー>
プロレスTODAY総監督 山口義徳