小池都知事、重症者の増加に危機感 専門家は「危機的状況続いている」

東京都内の新型コロナウイルスへの新たな感染者数は2月17日、9日連続で前週同曜日を下回りました。ただ、重症者数が増え続けている事態に、東京都の小池知事は警戒感を示しています。

都内で2月17日に新たに確認された新型コロナの感染者は1万7864人で、前週から1000人ほど減り、9日連続で前の週の同じ曜日を下回りました。ただ、この日開かれた東京都のモニタリング会議では、都内の感染状況と医療提供体制の警戒レベルを「最も深刻な段階」で維持しました。専門家は「危機的な感染状況が続いている」として、早期の追加接種を進めるよう指摘しました。

東京都によりますと、都民の3回目の接種率は11.3%で、このうち65歳以上の高齢者は33.7%となっています。専門家は重症化リスクの高い高齢者の感染が多いことから「医療機関や高齢者施設で接種を進める必要がある」としています。また、重症者の数は81人で前週から17人増えていて(17日現在)、小池知事はこの状況に対し「重症者数も高齢者を中心に増加傾向にある。重症の患者数は新規陽性者数より遅れて増加してくる。厳重な警戒がいまも必要」と述べて警戒感を示した上で「感染が減少していく流れをなんとしてでも確かなものにしていきたい。オール東京・オールジャパンの総力戦で『感染は止める、社会は止めない』を進めていく」と力を込めました。

東京都はさらに、オミクロン株の派生ウイルス「BA.2」の市中感染が都内で初めて確認されたことを明かしました。この「BA.2」は従来のオミクロン株よりも感染力が強い可能性があるということです。

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