元エンゼルス球団職員に有罪判決 スカッグスの死因となった薬物を提供

日本時間2月18日、元エンゼルス球団職員のエリック・ケイに対し、2019年7月に死亡したタイラー・スカッグス(当時27歳)の死因となる薬物を提供したとして有罪判決が下された。現在47歳のケイは12人の陪審員によって、スカッグスを死に至らしめた規制薬物の配布、配布を意図した規制薬物の所持という2つの訴因について有罪とされた。最終判決は現地時間6月28日に予定されており、最低20年以上の懲役と罰金100万ドルが課される見込みだという。

エンゼルスの先発ローテーションの一角として活躍していたスカッグスは、現地時間2019年7月1日に遠征先のダラスのホテルの部屋で急死。検死報告書によると、スカッグスの体内にはフェンタニル、オキシコドン、アルコールが含まれており、薬物とアルコールを摂取後、吐しゃ物を気管に詰まらせて死亡したとみられている。

ケイの裁判には元エンゼルスの選手たちも証人として召喚され、マット・ハービー、C・J・クロン、キャム・ベドロージャン、マイク・モリンの4選手はケイから薬物を提供されたこと、その薬物を使用したことがあることを認めた。スカッグスは現地時間2019年6月30日、ダラス遠征のフライト前にケイに錠剤を要求していたことが証拠からわかっており、スカッグスが死亡した夜にケイがスカッグスの部屋にいたことも判明している。

エンゼルスは「選手たちの証言は、我々の球団組織にとって信じられないほどに聞きがたいものであり、隠されている薬物使用や薬物中毒が非常に多いことを思い知らされました」との声明を発表。また、スカッグスの遺族は「この重要な事件を正しい判決まで見届けてくれた政府と陪審員に感謝しています。タイラーは私たち家族の光でした。彼は亡くなってしまい、もう戻ってきません。私たち家族にとって人生最悪の日のことを思い出してしまいましたが、正義が貫かれたことに安堵しています」との声明を出した。

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