「熱く、嘘がない」斎藤佑樹氏が日本ハム新庄監督との“初対面”で感じたこと

日本ハム・新庄剛志監督(左)と斎藤佑樹氏【写真:球団提供】

万波の打撃投手を務めて67球を投じた

右肩の痛みも忘れ、純粋に投げることを楽しんでいた。昨季限りで現役を引退した斎藤佑樹氏が18日、日本ハムキャンプを訪問。フリー打撃に“登板”して67球を投じた。新庄剛志監督とも初対面。帰ってきた沖縄・名護で、古巣の雰囲気を存分に見て、肌で感じ取った。

全体練習が終わると、斎藤氏はパーカーを脱ぎ白のTシャツ姿で気合を入れた。特打を行った万波中正外野手の打撃投手を務め、15分間腕を振った。「気持ちよく投げさせてもらったので、そういう意味ではいい思い出になりました。肩、投げ始め若干痛かったんですけど、もう途中からは痛くなくて」。時折笑みもこぼれた。

昨年末、球団側から「投げに来てくれ」と誘いを受けた。引退後も続けていたトレーニングで、週に2、3度はキャッチボールも行ってきた。チームを応援したい、という気持ちもあり快諾したオファーだったが「純粋に自分が一番楽しんでましたね」と充実の表情を見せた。

投手陣のブルペンでは自らスマホを取り出し撮影するなど熱視線を送った。現役時代は見ることの少なかった野手の練習もじっくりと観察。「投手には分からない練習内容もありました。色んなことを感じました」と新たな発見も多かった。

打撃投手を務めた斎藤佑樹氏【写真:代表撮影】

ビッグボスは「見たまま爽やか、かっこよかった」

そして何より「一番印象に残っている」と振り返ったのが、ビッグボスとのひとときだった。グレーのスーツ姿で球場入り後、すぐに挨拶へ向かった。新庄監督の「選手のことをスターにしたい」という言葉に耳を傾け「熱く話していたので、それがやっぱり嘘がないと思いましたし、熱い方だなと思いました」。新旧背番号「1」の2人は、実はこれが初対面。「見たまま爽やかですし、かっこよかったです」と印象を語った。

ビッグボス率いる新生日本ハムについて、斎藤氏は「中に入ってみて、意外と、いい意味で変わってないというか、やっぱり自分が取り組む課題に対して真剣に取り組んでるなあという印象を受けました」と言った。頼もしい先輩、かわいい後輩たちが練習に励む姿を目に焼き付け「そういう意味では、シーズンに向かって凄くいい方向にいっているのかなという風に思います」と力を込めた。

「出てくるニュースがすごく楽しいので、日々ワクワクしながらファイターズのニュースをチェックしています」と話す斎藤氏が古巣に期待するのは、もちろん1つだ。「優勝を目指してほしいです」。これまでとは違う立場で、日本ハムの勝利を願っている。(町田利衣 / Rie Machida)

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