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海外向け地域ブランディング事業などを手掛ける渡辺賢一(わたなべけんいち)さん(50)=栃木市出身=が展開する、食文化プロジェクトのQRコードが20日未明、米企業のロケットに搭載されて宇宙に運ばれる。地球環境と深く関わる食の未来を考え、地方創生に生かすプロジェクトを「宇宙から世界に広げる」ロマンの象徴とする試み。国際宇宙ステーションの日本の実験棟「きぼう」の船外施設で半年間宇宙空間にさらされ、地上に戻る。
渡辺さんは内閣府のクールジャパン戦略で中心的な役割を担うほか、全国の地方自治体と連携し、映像製作などを通じて国際的な観光、地域ブランド戦略事業を多く手掛けてきた。栃木県の公式ブランディング映像も担当している。
全国各地の郷土食や伝統的な食文化などを通して食と生態系の在り方、自然との共生などを考えるプロジェクト「ジオ・ガストロノミー」を展開しており、今回はその公式サイトのQRコードが宇宙に運ばれる。
宇宙空間の利活用ビジネスを手掛ける企業「SpaceBD」(東京都)が取り組む「スペースデリバリープロジェクト」に渡辺さんが参加した。実験試料や記念品を宇宙に運ぶプロジェクトで、国内外9の企業や教育機関の実験試料などと共に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の実験装置に搭載される。
QRコードは縦横7センチ、厚さ5ミリのアルミ板に刻印される。団体名を記した板と併せて2枚が宇宙に行く。装置を積んだ無人補給機が、バージニア州のNASAの施設から20日午前2時39分に打ち上げられるアンタレスロケットで運ばれ、きぼうの船外実験施設に設置される。
渡辺さんは「残念ながら地上からQRコードを読み取ることはできない」としつつ「プロジェクトを多くの人に知ってもらうきっかけにし、栃木県を中心とした地方創生に力を入れていきたい」と意気込む。
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