長崎ヴェルカ13連勝 埼玉に95-76 2位A千葉と5差 バスケットB3第20節第2日

【長崎―埼玉】第3クオーター4分、ヴェルカのフォワード・ギブスがドライブインからシュートを決めて53点目=佐世保市体育文化館

 バスケットボール男子のBリーグ3部(B3)第20節第2日は19日、長崎県佐世保市体育文化館などで5試合が行われ、首位の長崎ヴェルカは埼玉を95-76で下して13連勝を飾った。通算は32勝2敗。2位A千葉(24勝4敗)は新型コロナウイルスの影響で今節の試合がなく、ゲーム差は5に広がった。
 ヴェルカは18日の1戦目に続き、序盤から波に乗りきれなかった。それでも、17-17の第1クオータ-8分にガード山本の3点シュートで勝ち越し。23-22で入った第2クオーターもフォワードのギブスと野口の連係プレーなどから連続得点に成功したが、それ以降は差を広げられず、前半を40-35で折り返した。
 第3クオーター2分からセンターのカーターが3点シュートを2本連続で決めて勢いづき、ギブスやガード狩俣を起点にしたセットプレーで得点を連取。69-55と突き放すと、第4クオーターも危なげなく試合を進め、粘る埼玉を振り切った。ギブスは23得点10リバウンドのダブルダブルでチームに貢献した。
 第20節最終日は20日、各地で3試合を実施。ヴェルカの次戦は第21節の25、26日、岡山とのアウェー2連戦に臨む。

◎生きたベテランの経験値

 4点差で競り勝った18日の1戦目と同様、この日も長崎ヴェルカは埼玉の攻撃力に苦しんだ。最終的に19点差をつける地力は見せたが、シーズン後半戦で1勝をつかむ難しさを痛感させられた。
 伊藤監督が「こちらのプレッシャーディフェンスに一歩も引かなかった」と振り返った通りに、埼玉は守備の連係の乱れを何度も突いてきた。ヴェルカ以上に高さのある外国人インサイド陣や、今季の3点シュート成功率で10位以内に3人が名を連ねる相手に手を焼き、持ち味である「ターンオーバーからの速攻」をなかなか出せなかった。
 思うような試合ができない中、ベテラン勢の経験値が生きた。41歳のフォワードのギブス、33歳のガード狩俣を軸にセットプレーを増やし、手堅く得点を重ねた。51-41の第3クオーター4分には、ギブスがパスの出し所を探しながらゴール下のスペースを見逃さず、ドライブを仕掛けて加点。勝負どころで自らの積極性も忘れなかった。
 これで連勝を今季2度目となる「13」まで伸ばした。次節から昨季2位の岡山、リーグ初黒星を喫した静岡と難敵が続く。ヴェルカらしい「速い展開のバスケット」はB3のどのチームも研究済み。今後は若手や中堅選手の底上げも含め、より多くの戦い方の引き出しが求められる。
 司令塔の狩俣は「相手が強くなってくるとなかなかミスをしない。だからこそ、勝ちきるためにはハーフコートのオフェンスの精度が大切になる」。さらなる首位独走へ慢心はなかった。


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