高齢者励ます絵手紙 6000枚 南島原「ささえさんの会」呼び掛け コロナ禍に市民が協力

絵手紙でお年寄りを元気付ける「ささえさんの会」=南島原市口之津町、口之津体育館

 長崎県南島原市口之津町の市民グループ「ささえさんの会」(塩田絹代会長、20人)が「若い世代から高齢者に絵手紙を届けよう」と昨年8月から市民に呼び掛けた絵手紙の数が6千枚に達した。
 同会は「年をとっても認知症になっても、みんなが住みよいまち」を目指し、2013年4月に発足。地域の方々の居場所づくりや、認知症の周知のために、公民館講座「生き活きのつどい」や家族介護教室などを開催している。
 絵手紙活動はコロナ禍で外出の自粛などを余儀なくされている高齢者を元気づけることが目的。同会の志に共感した市教委や南島原警察署、市保育会、市内小中学校、県立口加高、絵手紙サークルなど地域住民らが協力。一枚一枚心を込めて描かれた手紙を市が助成している高齢者・障がい者用のタクシー券に添えて手渡している。
 高齢者から「こんなかわいい絵手紙をもらえば元気になる」「花が好きだから部屋に飾る」などと喜ばれた。塩田会長(62)は「笑顔のお年寄りの姿を見て、幸せな気持ちになった。地域の温かい気持ちの輪が波紋のように広がっている。関わってくれた多くの方々に感謝したい」と話している。

地域住民から寄せられた絵手紙

© 株式会社長崎新聞社