FC琉球、開幕ドロー 新戦力が躍動 攻撃で見せ場、守備粘り強く

 サッカー明治安田J2の第1節第2日の20日、FC琉球は東京都の町田GIONスタジアムでFC町田ゼルビアと開幕戦を行い、0―0で引き分けた。

 前半は互角の展開で折り返した。後半はゴール目前に迫られ失点の危機もあったが、粘り強い守備でしのいだ。攻撃チャンスもつくったが得点はならなかった。

 次戦は26日午後3時から沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでジェフユナイテッド千葉とホーム開幕戦を行う。

 今季を占う重要な一戦と言える開幕戦。琉球は攻撃で見せ場をつくり、強度の高い守備で昨季5位の強豪町田と引き分けた。新戦力が躍動し、これまでの攻撃スタイルに新たな風を吹き込んだ。

 ボール保持を目指しながらもキープすることに固執せず、時にはロングパスも狙った。敵にはじかれたセカンドボールにもうまく反応した。バックパスの回数が減り、前へ前へとボールを運ぶ姿勢を鮮明にした。

 さらに目立ったのは守備の強度だ。若い顔ぶれが多いこともあるが、試合を通して運動量が落ちなかった。中盤右の大本祐槻はカウンター攻撃を受けると瞬時に長い距離を戻り、しつこく守った。

 試合の最終盤、速いパス回しから何度もゴールを脅かされたが、DF陣を中心に集中力を切らさず最後まで守り切った。

 先発の上原慎也は前線で高さを生かしつつ、ポストプレーなどで好機をうかがった。「勝ちに対して強い気持ちで臨み、町田の強力なFW陣を0点に抑えることができたことは大きい。喜名さんの掲げる『前への速いサッカー』をもっと展開していきたい」と、26日のホーム開幕戦に向け熱い思いをたぎらせた。

 (大城三太)

(1)Gスタ
町田 1分け(1)
0―0(0―0,0―0)
琉球 1分け(1)
▽観客 2456人
若い選手思い切った
 喜名哲裕監督(琉球)の話 最低限の勝ち点を取れた。結果を肯定的に捉えている。若い選手が攻守で積極的に思い切ってプレーしてくれた。最後の苦しい時間帯も乗り切り、失点0に抑えたことは自信につながるはずだ。

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