<南風>快互

 社員といると元気が出る。弊社には笑いが絶えない。仕事柄なのかもしれないが、楽しむことの天才だと思う。楽しむことの天才からは笑顔しか出てこない。楽しいから笑うのか? 笑うから楽しいのか? どっちでもいい。楽しく、笑いがあることは幸せなことだ。笑顔を創るプロだ。

 「介護」という仕事柄、コミュニケーションを常に必要とする。一人で黙々とは行えない。だから自然と会話が多くなる。楽しませることに力を注ぐ。いつも、どのように相手を楽しませるかを考えている。そして笑顔を創り、互いに快適な居場所を作る。

 「今日も楽しかった」という利用者さんの言葉と笑顔が一番のご褒美だ。時には悲しい別れやつらいこともあるけれど、その瞬間を一緒に悲しみ、悩み、考え、乗り越えてきたからこその笑顔なのだ。

 本当に頭が下がる。こんなにすてきな社員がいることは経営者冥利(みょうり)に尽きる。誇れる社員だ。

 「介護」には「助け守る」という意味がある。助けられる、守られるだけの人生は楽しいだろうか? 自分だったら嫌だ。できることはしたいし、やっぱり少しでもいいから頼られたい。利用者さんもご家族も社員も互いに成長し、必要とし、楽しく笑い合える快適な場所を創る「快互」(私が考えたのではなく、許可を頂き使用しました)であったらすてきだ。

 「介護」が「快互」であったら絶対笑顔が増えるし、元気になると思う。過ごす場所はどこでもいい。今居る場所が快適であればいい。清潔で明るくて、広くて、いい匂いがしてと快適な場所を想像するけど、人との交流も快適でなければいい居場所にはならない。

 快適な場所は、人が作るのだから、広がるといいな、お互いに心地よい「快互」の思いを持った人たち。

(友寄利津子、NPO法人 ライフサポートてだこ代表)

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