「こういう野球をしていく」 初の対外試合で見えた“藤本ホークス”の形

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

ヒットエンドランなどの作戦を駆使して初陣に勝利

22日に宮崎市の生目の杜運動公園で行われた西武との「球春みやざきベースボールゲームズ」。今キャンプ初の対外試合で、今季から指揮官に就任したソフトバンクの藤本博史監督が目指す戦い方が見えてきた。

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4回無死二塁で明石が強引に一ゴロを放って進塁打とし、1死三塁とすると、上林の適時内野安打で1点を先制。続く柳町の打席ではヒットエンドランを仕掛けた(結果は空振りで盗塁成功)。さらに8回にも1死一塁で高田がヒットエンドランを成功させ、右前安打で一、三塁にチャンスを広げた。

このチャンスでは、高田が牽制に誘き出されて挟まれたものの、三森が隙を突いて本塁を陥れ、結果的に重盗に成功。リードを広げる1点を奪い取った。試合後、藤本監督は「このチームはこういう野球をしていくんだ、というのを浸透させていきたい」と語り、方向性を示していた。

監督就任時から「取れる時にきっちり1点を取る」野球を標榜していた藤本監督。チームバッティングの重要性を事あるごとに示し、秋季キャンプ、そしてこの春季キャンプでも練習に組み込んできた。初の対外試合でも、そのチーム方針は存分に表れており、“藤本ホークス”の戦い方がグラウンド上で示されていた。

監督としての“初陣”に勝利し「もう少しバントもしたかったけど……」と語っていた藤本監督。小技も駆使して1点を確実に取りに行き、柳田やグラシアルら中軸が絡むところでは大量点を狙う。そんな野球が、今年のホークスの“形”になってきそうだ。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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