島原城天守閣 改修へ 市当初予算案に2億5000万円 一般会計は4.4%増の240億8800万円 

 長崎県島原市は22日、3月1日開会予定の定例市議会に提出する2022年度一般会計当初予算案など19件を発表した。一般会計の総額は前年度比4.4%増の240億8800万円。24年に築城400年を迎える島原城(城内1丁目)の整備事業として、天守閣外壁などの改修工事費2億5千万円などを盛り込んだ。
 歳入のうち市税は、軽自動車税の軽減措置改正などで持ち直し傾向にあり、前年度比2.9%増の44億3300万円を見込む。歳出は、全体の約3割を占める扶助費が65億700万円(前年度比0.6%減)。
 島原城の整備事業は、1964年に復元された天守閣(高さ約33メートル)の外壁約1125平方メートルと屋根約1255平方メートルの計約2380平方メートルを改修する。新年度中に足場を設け、外壁の塗装や傷んだ屋根瓦の交換などを実施する。古川隆三郎市長は会見で「築城400年に向け、環境整備に力を入れていく」と述べた。
 このほか県指定史跡「島原城跡」として築城当時の石垣と堀が残る本丸、二の丸の一部地下をレーダー探査する事業費680万円を計上。当時の天守台石垣の基礎として、地中に埋めた「根石」などの残存遺構を調査する。国史跡指定を目指し、報告書作成などを進めていく方針という。
 また総額1億8700万円の本年度一般会計補正予算案を発表。補正後の一般会計総額は268億6900万円(前年度比13.2%減)。


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