オリバー・ペレスが今季限りで引退へ 今季はメキシコでプレー

40歳のベテラン救援左腕オリバー・ペレスはメキシカンリーグの2022年シーズン終了とともに現役を引退することを表明した。かつては先発投手としてパイレーツやメッツで活躍したペレスだったが、故障と不振によりメッツを解雇され、一時は野球をやめることも考えたという。しかし、救援投手として再起し、複数の球団を渡り歩きながら貴重なサウスポーとして活躍。19年間のメジャー生活で通算696試合に登板した。これはメキシコ出身の投手としてはホアキム・ソリア(773試合)に次ぐ2番目の記録となっている。

「みんなとニュースを共有したかった」というペレスは、自身が所属するメキシカンリーグのトロス・デ・ティファナの公式ツイッターで今季限りでの現役引退を表明。「両親や兄弟、妻や子供たちとともに、今年が野球をプレーする最後のシーズンになることを決断した。すでに球団には報告し、心から祝福してくれた。応援してくれて本当にありがとう。今年は素晴らしい1年にしよう」とファンにメッセージを伝えた。

ペレスのキャリアのピークは、間違いなく12勝10敗、防御率2.98、239奪三振の好成績を残したパイレーツ時代の2004年だ。当時のペレスはまだ23歳だった。しかし、その活躍は長続きせず、2006年7月にトレードでメッツへ移籍。翌2007年に自己最多の15勝、2008年も2年連続の2ケタ勝利となる10勝を挙げたものの、FAとなってメッツと再契約したあとは全く活躍できず、2011年3月に解雇された。

引退を検討していたペレスだが、「まだ29歳だ。時間はある」と家族に説得され、現役続行を決断。2011年オフのウィンターリーグでの救援転向が成功し、2012年にマリナーズで救援投手としてメジャー復帰を果たした。2013年から7年連続で50試合以上に登板するなど、複数の球団でブルペンの一角を担い、スリー・バッター・ミニマムの新ルールが導入された2020年(短縮シーズン)も21試合に登板して防御率2.00をマーク。この年がメジャー18年目だったが、これはメキシコ出身選手の新記録であり、2021年にも5試合に登板して19年まで記録を伸ばした。

通算成績はメジャー19年間で通算696試合(うち195先発)に登板して1461回2/3を投げ、73勝93敗5セーブ、105ホールド、1545奪三振となっている。

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