首長選は現職が強い?注目選挙の結果分析!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2022年2月22日に公開された動画のテーマは……現職の壁は高い?注目選挙の結果分析!

ゲストに社会学者の西田亮介氏をお招きし、現職と新人が熱い戦いを繰り広げた2つの首長選挙について語っていただきました。

町田市長選挙

2月20日に行われた町田市長選挙では、6人の候補者が立候補し、現職の石阪氏が当選する結果となりました。

乙武氏は石阪氏の得票数に着目。吉原氏との接戦が予想されたものの、結果として両者の間にかなりの差がついたことにやや驚きを見せます。

それに対して西田氏は「複数候補者がでてくると現職の壁がどうしてもでてくる」とコメント。

それに加えて、その候補者たちが有力であったことで票が割れる結果となったのではないかと分析しました。

日本維新の会の、関東進出の橋頭保と目された奥澤氏の落選について西田氏は「(31,000票は)健闘したといえる」と評価。

今後の政界進出に向けて手ごたえを感じているのではないか、とコメントしました。

一方で、野党5党が推薦した清原氏はかなりの苦戦を強いられた様子。西田氏は敗因の一つに候補者の多さを挙げます。

東京郊外の町田市は、住民の入れ替わりの激しい地域で無党派層が多いということもあり、「もう少し候補者が少なければいい戦いになったのでは」と考察しました。

結果として、町田市長選挙は現職の強さが際立った選挙となりました。

長崎県知事選挙

一方で、接戦を制して新人が勝利するという結果になったのが、同じく2月20日に行われた長崎県知事選挙です。

新人の大石氏が、4期目を目指す現職・中村氏を541票差という僅差で破る結果となりました。

乙武氏「県知事選で541票差ってすごいよね!」

投票率も前回に比べて10%以上伸びており、かなり盛り上がった選挙となったようです。

西田氏は「期を重ねた高齢の候補者に対して、若くて実力のありそうな候補者を擁立するのはセオリー。それが上手くはまった結果といえる」と分析しました。

2021年首長選挙・現職の勝率とは?

選挙ドットコムでは、2021年の首長選挙の結果をもとに現職の勝率を集計しました。

その結果、驚きの数字が出ています。

2021年は516の首長選挙があり、そのなかで現職対新人の戦いとなったのは228でした。

その228の選挙での現職の勝率はなんと78.9%。

無投票の選挙も含めると、現職の再選率は88.5%にのぼることがわかりました。

乙武氏「現職がでれば88.5%は当選するんだ!」

現職の圧倒的な強さに対して、西田氏は「日本における政治活動と選挙運動の境目がわかりにくいことが関係している」と分析。

特に地方では現職はメディアでの露出が非常に多く、それがそのまま認知度の高さにつながり、選挙活動的な側面を見せてしまっている可能性があると指摘しました。

そして、新人候補に対し「そのような勝ち目のない戦いの中で、仕事を退職するなどして政治の世界に飛び込もうとするのは、なかなかできることではない」と西田氏はコメント。

それに対して乙武氏は「会社勤めの人も退職せずに休職して選挙に臨めるような『選休』の制度があったらいい。そんな社会にしていきたい」とまとめました。

動画本編はこちら!

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