妙高市全域に適用 上越市板倉、牧区も 県災害救助条例

 冬型の気圧配置により上越地域は23日も雪となった。同日、上越市板倉区と牧区、妙高市の全域に県災害救助条例が適用された。除雪に関する費用の一部を県が負担する。新潟地方気象台によると、冬型は24日以降次第に緩むものの、引き続き寒気の影響を受ける見込み。

 同日午後6時の積雪の深さは上越市高田146センチ、妙高市関山311センチ、糸魚川市能生142センチ。

◇災害対策本部会議で対応確認 妙高市

 妙高市は23日、災害対策本部会議を開き、要援護世帯への除雪支援制度の周知や市道の交通確保を急ぐことを確認した。市によると同日、新井、妙高、妙高高原の各地域に設けた観測点で今冬の最高積雪を更新した。降り積もった雪の重みで空き家が倒壊する恐れも増している。

 入村明市長は市幹部に「一度も雪下ろしをしていない住家は危険だ。迅速に対応するように」と指示した。

妙高市内各地で除雪車が稼働。路上の圧雪をはがし取っていく(23日午後2時すぎ、妙高市大原新田付近)

◇降りしきる雪に除雪追いつかず 上越市民

上越市板倉区と牧区が23日、県災害救助条例の適用を受けた。同市では22日に中郷区が適用を受けていた。

 中郷区では23日、朝から自宅の玄関先から道路までを除雪する人たちが多く見られた。二本木駅近くに住む70代男性は「きのうの夜からけさまでに70センチ近く降った。屋根の落雪をどかす場所がなく、困っている。何十年ぶりのことだ」と話していた。

 安塚区は同日午後6時時点の積雪の深さが254センチを観測。雪が降りしきる中、市民は除雪作業に追われた。同区樽田の70代女性はスノーダンプで車庫前の雪かきをしていた。「小まめに除雪をしないとどんどん雪が積もり、車庫が開かなくなる。もうすぐ(大雪だった)昨年と同じくらいの積雪量になるのではないか」と、周囲の雪壁を見上げて心配そうに話した。

◇24日13本運休 JR大糸線

 JR大糸線は24日、除雪作業を行うため、午前6時糸魚川発平岩行きをはじめ上下線13本を運休する。代行輸送は行わない。

◇冬型次第に緩む

 新潟地方気象台によると、大雪の峠は越え、24日は冬型の気圧配置が次第に緩むものの、寒気の影響は受ける見込みで、雪は降るとみられる。積雪の多い地域では雪崩や屋根からの落雪に注意するよう呼び掛けている。

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