つえ作り体験を企画 かみとんだガイドの会が試作

竹を加工し、つえを試作する口熊野かみとんだガイドの会のメンバー(和歌山県上富田町朝来で)

 つえを手作りする新たな体験イベントの実施に向けて、和歌山県上富田町の町民有志でつくる「口熊野かみとんだガイドの会」(裏地好晴会長)は22日、同町朝来の事務局でメンバー5人がつえを試作した。竹を加工し、魔よけのひも飾りなどを取り付けながら、作業の工程や所要時間などを確認した。

 会は、町内にある熊野古道をもっと多くの人に歩いてもらおうと、ウオークイベントを開いたり、道普請をして古道を歩きやすくしたりしている。

 今回は、ウオークイベントとつえ作り体験を組み合わせ、参加者が手作りしたつえで熊野本宮大社(田辺市本宮町)まで歩く催しを企画。試作では、上富田町産のホテイチクの節をガスバーナーで焼いた後、東西南北を表す青、白、赤、黒色のひもを巻き付けた。また、無病息災の意味を込めて、ひもを通したムクロジの種を2個取り付けた。

 裏地会長(80)は「上富田町の稲葉根王子は、熊野に入って最初の水ごり場だといわれている。つえ作りと水ごり体験、本宮大社までのウオーキングを組み合わせたイベントを考えており、手作りした自分だけのつえは古道を歩いた証しにもなると思う」と話した。

 つえ作り体験を盛り込んだイベントは、新型コロナウイルスの感染状況にもよるが、4月以降の開始を検討しているという。

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