「木のぬくもり感じながら地図学んで」南部工生が沖縄盲学校にパズル贈る

 【南風原】南部工業高校の生徒が9日、南風原町の沖縄盲学校を訪れ、課題研究で製作した点字入りの木製の日本地図のパズルを寄贈した。製作したのは南部工建築設備科建築デザインコース3年の5人で、学んだ木材利用の知識を生かした。

 製作したのは池間光汰(こうた)さん(18)、比嘉桐子(とうこ)さん(18)、呉屋紅愛(くれあ)さん(18)、森山聖也さん(18)、諸見里空さん(17)の5人。贈呈式で沖縄盲学校を訪れた池間さん、比嘉さん、呉屋さんの3人は、盲学校高等部3年の安慶名倖(ゆき)さん(18)、2年の中村航輝さん(17)、1年の岡村紅(こう)さん(16)にパズルを渡した。

 池間さんらが通う建築デザインコースは、木材を利用して建築の基礎などを学んでいる。課題研究では地域に貢献できる製品を作ろうとアイデアを練り「盲学校の生徒の皆さんに木のぬくもりを感じながら地図を学んでほしい」と点字を彫り込んだ日本地図のパズルを製作した。

 贈呈式の後、盲学校の生徒3人がパズルに触れた。沖縄の形をしたピースに触れると「点字で沖縄と書かれている」と喜んだ。安慶名さんは「私たちのために地図を作ってくれてうれしい。早速社会の授業で使いたい」と笑顔で話した。

 南部工業高の比嘉さんは「想像以上に喜んでくれたので、とてもうれしい」とほっとした表情を見せた。

 (金城実倫)

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