横浜海保の巡視艇「きりかぜ」就役 感染症患者搬送用の隔離区画を新設

就役した新造船「きりかぜ」の入港式

 横浜海上保安部に新造の巡視艇「きりかぜ」(26総トン)が就役し、入港式が24日、横浜海上防災基地(横浜市中区)で行われた。今月引退した先代「きりかぜ」の後継で、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、感染症患者を収容できるスペースが同保安部所属船で初めて設けられた。

 新きりかぜは、飛沫(ひまつ)を防止するためのカーテンで船内を仕切り、内部の気圧を低い状態にして空気が漏れ出さないようにできる感染症患者搬送用の隔離区画を設置。最新機器の導入で夜間監視能力が向上したほか、停船命令や大型船接近の注意喚起を表示できる電光表示装置を搭載した。

 先代きりかぜと同様、主に横浜港や東京湾内への汚染水排出や廃棄物不法投棄の取り締まりに従事する。乗組員は5人で、中三川弘和船長は「最新の機能を活用し、海上犯罪の取り締まりや海の安全確保に向けて励みたい」と語った。

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