東京・成増生まれのモスバーガー 50周年で創業の街・板橋区に感謝

国内外で1700店以上もの店舗を展開する大手ハンバーガーチェーン店・モスバーガーが今年3月、50周年を迎えます。運営会社のモスフードサービスの中村栄輔社長は2月24日、創業の地である東京・板橋区の坂本健区長を訪ね“地元”の応援に感謝を伝えました。

中村社長は「50年続いて、国内で1250店・海外で450店の規模になることができたのは、とにかく成増・板橋区の皆さんにかわいがってもらったというのが一番大きい」と感謝を伝えました。これに対し、坂本区長は「今、国内外にモスバーガーのおいしさ、ホスピタリティーが評価されて発展したということは、板橋区にとっても非常に名誉なこと。これからモスバーガーがさらに発展することを願っている」とエールを送りました。

今から50年前の1972年、現在の成増店がある場所にモスバーガーは開業しました。当時のチラシを見てみるとモスバーガーは1個120円で「日本人の味覚に合わせてソースにも独特の味付けをしてあります」と、日本好みの味を打ち出しているのが分かります。

創業50周年を記念して、1月からは「キッチンカーMOS50(モスフィフティ)」という試みも始めました。キッチンカーでは専用の商品も販売していて、通常店舗のハンバーガーと比べてバンズが1.3倍、パティが1.6倍というボリュームある商品となっています。中村社長はキッチンカーは"原点”を思い出すいい機会になったとして「成増の2.8坪から始まった当時は、作る人とお客さまがすごく近かった。キッチンカーはまさにそんな様子で、モスの50年を振り返るいいチャンス」と話しました。

モスバーガーは3月以降、板橋区内の店舗・商店街・鉄道などで50周年を祝うイベントを行う予定です。

<モスだけじゃない 東京生まれのハンバーガーチェーン>

東京発祥のモスバーガーですが、実は他にも東京発祥の大手ハンバーガーチェーン店は数多くあります。

ロッテリアの1号店は1972年、中央区の「日本橋高島屋店」です。もともとはグループ企業のロッテが「ハンバーガーとアイスクリームを楽しめる店」として企画しました。「ロッテ」と「カフェテリア」を合わせた造語で「ロッテリア」という名前になりました。また、ドムドムハンバーガーも東京が発祥です。ドムドムハンバーガーは最大手・マクドナルドの日本第1号店より1年早い1970年、町田市原町田にできた「日本初のハンバーガーチェーン店」です。さらにフレッシュネスバーガーも東京生まれです。1992年、渋谷区富ケ谷に誕生したフレッシュネスバーガーは最寄り駅から徒歩15分ほどかかる場所で、不動産会社からは「何をやっても商売にならない」といわれるほど人通りの少ない場所でした。アメリカを視察していたフレッシュネスバーガーの創業者は「鉄板でハンバーガーを焼く」イメージにぴったりの物件だと思い、その中古物件を即決したといいます。

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