京大「折田先生像」、今年は「ポニョ」 大学当局は「撤去要請」の張り紙

「ポニョ」に変身した「折田先生像」(25日午前、京都市左京区・京都大)

 国公立大2次試験が始まった25日、京都大吉田南構内(京都市左京区)で、恒例の「折田先生像」が登場した。今年は宮崎駿監督のアニメ映画「崖の上のポニョ」のキャラクターになり、愛らしい姿で受験生にエールを送った。

 張りぼての像は、旧制第三高等学校の初代校長、折田彦市の銅像があった場所に毎年置かれる。制作者は謎に包まれたままだ。

 人間になろうとする魚の少女・ポニョがあどけない表情で左手を上げている。そばの看板には「折田彦市先生はさかなの子として人間になることに尽力し、京大にパークパクチュッギュッ!の学風を残すために多大な功績を残した人です。どうかハムをたくさんあげて下さい」という説明が添えられていた。

 試験会場に向かう受験生たちは顔をほころばせて写真を撮ったり、不思議そうに眺めたりしていた。しかし、まもなく大学当局によって「撤去要請」の張り紙が貼られた。今年の「折田先生像」は、管理強化が指摘される京大の現状をありのまま伝えているのか。

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