オフィス向け「見せる防災備蓄庫」 備蓄は集中から分散へ 

東日本大震災から11年となるのを前に、防災備蓄センター(東京都中央区)は、長田製作所(大阪市)、トリイデザイン研究所(東京都台東区)と連携して、事務所・オフィス向けの防災備蓄庫「Stock‐Stock(ストックストック)」の販売を開始した。

「見せる防災備蓄」をコンセプトに、来客スペースやリフレッシュコーナーなど人の目に触れるスペースに、オシャレに防災用品をストックできるというもの。扉のピクトグラムで防災用品が判別しやすく、災害時にすぐにアプローチすることができる。ボックス内部には換気口のほか、ケーブル穴も設けてあるため蓄電池などの配線も可能。扉はボタンを押して開閉するラッチ式で、地震の際も開閉を制御できるという。1ボックスには保存水2Lペットボトルが12本収納可能。キャスター付きの可動タイプと固定タイプがあり、固定タイプは4ボックス・6ボックス・8ボックス・16ボックスなどレイアウトに応じて設置できる。

防災備蓄庫「Stock‐Stock(ストックストック)」

これまで、社内の防災備蓄は地下倉庫や執務スペースから離れた倉庫などで集中保管することが多く、震災時に担当者不在で非常食料などを活用できなかったケースがあったという。見せる防災備蓄は、人目につくスペースに分散備蓄することで社内共有を進めるとともに、備蓄について関心を高め、必要な時に適切に活用できるとする。

賞味期限管理や資機材の試運転などは、防災備蓄センターの「防災用品管理代行サービス」で管理の代行が可能。価格(税込)は、可動タイプ4ボックス26万4000円~、固定タイプ8ボックス46万9700円~。配送料・組立設置費別途。

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