IR誘致経緯巡る報告、22年度にずれ込み 横浜市長が遅れ表明

山中竹春市長(資料写真)

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致の経緯を巡る最終報告書に関し、横浜市の山中竹春市長は25日の定例会見で、当初は本年度中としていた公表時期が2022年度にずれ込むことを明らかにした。

 山中市長はIRの専門部署を昨年10月に廃止するとともに、誘致を撤回したIR事業の検証について「経緯を可能な範囲で検討したい」などと表明していた。

 16日の市会常任委員会では、検討経過や市会での議論など事実関係を記載した約180ページの中間報告が公表され、委員から「(当時の市長らの)意思決定の過程が分からない」などと指摘する声が上がっていた。

 会見で山中市長は、「事実ベースのものに有識者の意見を伺い、振り返りを行いたい」と説明。「(市議から)指摘があった事項をまとめる作業は現在進めている」とした上で、「有識者や市民からの意見も踏まえ、しっかりした振り返りとなるよう、早い段階で努力をしたい」と述べた。

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