花江夏樹 梶裕貴の習い事で掛け合いトーク「グッバイ、ドン・グリーズ!」舞台挨拶

公開中のオリジナル劇場アニメーション「グッバイ、ドン・グリーズ!」(いしづかあつこ監督)の舞台挨拶が26日、都内のTOHOシネマズ六本木で行われ、主人公のロウマを演じる花江夏樹と”ドン・グリーズ”の仲間・トト役の梶裕貴が登壇した。

映画の結末ついての印象を聞かれた梶は「びっくりしましたね。ドロップに何か秘密や重いテーマがあるのは、皆さんも予告映像等で察していたかと思うのですが、それでもやはり、僕も台本を読んで驚きました」と返答。花江は「僕がすごいと思ったのは、ドロップについてちゃんと明かされていないというところです。どうやって日本まで来て、トトとロウマにたどり着いたのか。ドロップは実在するのかということまで僕は考えました!」と語った。

梶は「受け手によって感じ方が様々な作品ですよね。見事なまでの伏線回収に圧倒されるものがありつつ…それ以上に、彼らの出会いがそのものの運命や奇跡を感じました。 “思ってもみなかったことも、実際に起きるんだよ”と教えてくれる存在がドロップだったと思います」と述べ、「各キャラクターのこれまでのドラマや今後の人生というものを見てみたいなという思いがありますね。いしづか監督、お願いします!」とスピンオフのアニメ化制作を熱望した。

花江は梶が演じたトトに関して「トトが今まで抱えていた将来の夢、進路についてめちゃめちゃ悩んでいて、その後、参考書を燃やす一連の流れが僕はいいなと思いましたね」と語ると、梶は「そのシーンは、演じていて僕もグッときました。トト自身の葛藤はもちろん、ロウマという存在が大切だからこそ、そんな彼の気持ちを踏みにじるような自分にはなりたくないという、焦りや戸惑い。すごく繊細に、丁寧にお芝居をしていきました」と振り返った。

梶は花江が演じたロウマについて「僕は終盤のシーン、ロウマの声に涙腺を刺激されました。あのシーンは、一緒に録らないと引き出してもらえなかったものが確実にあると思います。『ドン・グリーズ』は、コミカルな部分や日常会話も多いですが、それと同時に、ドラマチックなものも共存している作品で。そこが、いしづか監督らしいなと感じました。出番の終わった村瀬くんも最後まで収録を見守ってくれていましたが、後ろで一番泣いていましたね。『ドロップの話をされると泣いちゃうんですよ』と。録っている時からそれを感じていたので、どこかドロップに背中を押してもらえたような感覚がありましたね」と、アフレコ現場の思い出を挙げて感想を語った。

作品のキャラクターのように、二人が葛藤したエピソードを聞かれると、梶は小学生時代の習い事について話し、サッカーに加えて、エレクトーンや英会話を習っていたことを明かした。「自分でやりたいと言って始めたものの、学校が終わると、普通みんな友達同士で遊ぶじゃないですか。だけど、自分は「今日は習い事があるから、ごめんね!バイバイ!」と言わなきゃいけない。そんな塾と友達との間に挟まれた葛藤が当時の思い出としてありますね」。それに対して、花江は「小学校で塾にいくってすごいですね。同級生にいたら『かっけぇ~』って思いますし『See You』とか言ってきたら『すげ~』って思います」と冗談っぽく語ると、梶は「言わないよそんなこと!恥ずかしいよ」とツッコむ茶目っけを見せた。

花江は「僕は勉強が何の役に立つんだろうと思っていた時期があって、大人になったときに大事だったんだなと今思います。今こそ英語を学びたいし、小学校の頃に『See You』って言っておけばよかったです」と梶のエピソードになぞらえて話した。

花江は「この作品が皆さんにとっての宝物になるといいなと思います。また見る際は、大切な人や友達、ご家族を思い出しながら、あるいは一緒に観ながら中を深めていただければと思います」と、梶は「入場者特典第2弾の配布も始まりました。2度見た方も、はじめての方も、またご家族や友達ともう一度見ていただいて、感想を共有していただければと思います。そのコミュニケーションが本作の醍醐味かもしれません。是非また劇場にお越しください。」と話し、舞台挨拶を締めくくった。

同作は田舎町で日々を漠然と過ごしていた主人公のロウマ(CV.花江夏樹)が、夏休みに唯一の友達・トト(CV.梶裕貴)が帰省し、二人による“ドン・グリーズ”が久しぶりに再会する中、アイスランドから日本にやってきた不思議な少年・ドロップ(CV.村瀬歩)が“ドン・グリーズ”の輪に加わることで、さまざまな騒動が巻き起こる物語。

登壇した花江夏樹
登壇した梶裕貴
「グッバイ、ドン・グリーズ!」ポスタービジュアル (c)Goodbye,DonGlees Partners

(よろず~ニュース編集部)

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