期待値最大級“ロマン枠”から卒業なるか? OP戦、一発回答で示した男たち

日本ハム・今川優馬、阪神・江越大賀、中日・石川昂弥(左から)【写真:荒川祐史、小西亮】

新たな打撃フォームで8年目のシーズンを迎えた阪神・江越は1号2ラン&二盗

高い身体能力を持ち、ファンが活躍を夢見る“ロマン枠”。プロ野球の世界ではその力を発揮できないまま、ユニホームを脱いだ選手は数知れない。まだ、オープン戦は始まったばかりだが2022年シーズンに“卒業”を目指すスラッガーたちがアピールしている。

【実際の映像】「これぞ主砲」「いい笑顔」中日・石川昂のOP戦初安打初本塁打となった左中間への特大2ラン

真っ先に名前が挙がるのは阪神・江越大賀外野手だろう。8年目を迎え、勝負のシーズンに挑む今オフはアッパー気味に打撃フォームを改良。キャンプは1軍スタートとなり紅白戦、練習試合で結果を残すと、27日のヤクルトとのオープン戦では「7番・右翼」でスタメン出場を果たした。

3回の第1打席は死球で出塁すると二盗に成功。続く坂本の右前打で捕手のタッチを掻い潜り一気に先制のホームを踏んだ。さらに2点を追う7回1死一塁の場面では左翼席へ同点に追いつく1号2ランの大活躍。走攻守で高いポテンシャルを誇る男が、開花の予感を漂わせている。

高卒3年目の中日・石川昂はOP戦初安打が初アーチ、日本ハム・今川はチーム1号

中日の立浪新監督が正三塁手として期待を寄せるのは高卒3年目を迎えた石川昂弥内野手。東邦時代は選抜優勝投手、高校通算55本塁打の4番打者として注目され2020年のドラフト1位で入団。ここ2年間は怪我で頭角を現わせなかったが、今キャンプは順調にメニューを消化。

27日の楽天とのオープン戦では「7番・三塁」でスタメン出場。1点を追う2回2死三塁で迎えた第1打席でOP戦初安打となる左翼へ特大2ラン。3回2死一、二塁での第2打席でも中前適時打を放つなど、5打数2安打3打点の活躍を見せた。

新庄ビッグボスを迎えた新生・日本ハムにもロマン溢れる大砲候補がいる。2020年のドラフト6位で入団した今川優馬外野手。アマチュア時代から“フライボール革命の申し子”ともいえるアッパースイングで特大アーチを連発した男は昨季は13試合の出場に留まり打率.071、1本塁打2打点に終わった。

勝負の2年目となる今年は2年連続でキャンプ1軍スタート。練習試合でも結果を残すと27日の広島とのオープン戦に「5番・左翼」でスタメン出場。4回2死三塁の第2打席ではドラフト1位ルーキーの左腕・黒原から左翼へチーム1号となる特大2ランを放ち指揮官にOP戦初勝利を届けた。

夢と期待を背負って開幕1軍入りを目指す“ロマン枠”。大ブレークのきっかけを掴み、一流選手の階段を駆け上がることができるか、今後の活躍に期待したい。(Full-Count編集部)

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