「平家屋敷民俗資料館」平家を支えた御典医の系譜を追って パート1 

秘境のまち、徳島県三好市。山間部の集落やかずら橋、そして平家の落人伝説で有名な祖谷のあるまち。祖谷では平家の系譜、平家に仕えた御典医の系譜がいまだ脈々と続いている。今回は祖谷を支え続けた一族、西岡家の「平家屋敷民俗資料館」を紹介する。

平家とともに祖谷へ入山した安徳天皇の御典医~祖谷に残る「もうひとつの平家物語」

山深い祖谷。ここは徳島県の中でも一番山深く、どこからも遠い場所だ。ここには、幼い安徳天皇とともに平家が落ち延びてきたという伝説がある。そして、安徳天皇の御典医である堀川内記も安徳帝を供奉して祖谷へ入山したという。

徳島県三好市重要文化財「赤い系譜 平家屋敷」

この安徳天皇の御典医のご子孫が「平家屋敷民俗資料館」として、代々続く歴史ある家屋を公開している。

同時に築200年ほどの建物は三好市の重要文化財にも指定されている。

三好の豊かな自然で育った秘境の薬草

医者として祖谷にやって来た堀川内記。そこで彼が驚いたのは山の豊富な薬草だったという。

不幸にも安徳天皇は崩御されてしまったが、堀川内記、その子孫達は薬草を採取しては薬として用い、また神官も兼ねながら、祖谷で医者として活躍したという。

祖谷山の名主達を助け、祖谷に根を張った御典医

後に蜂須賀公の阿波入国時の反乱の時も、堀川氏は祖谷軍側につき、負傷者の治療に当たった。負けてしまった祖谷軍と共に罰せされたがのちに赦され、現在の西岡の姓へと改めたという。

こうして西岡家は祖谷に深く根付くこととなった。

パート2では、平家屋敷を訪ね、紹介する。

(取材・文: ショーン ラムジー、写真:平家屋敷民俗資料館 & ショーン ラムジー)

平家屋敷民俗資料館

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定休日/年中無休 ※臨時休業あり
営業時間/3月~11月:9時00分~17時00分
12月~2月:9時00分~16時00分
※建物内の囲炉裏を焚く時間は季節や状況により短縮の場合あり。
料金/一般(中学生以上) 500円
小人(小学生) 300円
団体割引20名様以上 1割引

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