元ヤクルトの「ミューレン」がヤンキース打撃コーチ補佐に就任

ヤンキースはヘンスリー・ミューレンスが打撃コーチ補佐に就任することを発表した。現在54歳のミューレンスは「ミューレン」という登録名で日本プロ野球でもプレー。1994年にロッテ、1995~96年はヤクルトに在籍し、特に1995年は下位打線で本塁打を量産する「恐怖の8番打者」としてリーグ優勝と日本一に貢献した。2017年シーズン終了後、ヤンキースの監督選びではアーロン・ブーン現監督の次点に終わったが、ブーンのもとで働くコーチとして29年ぶりに古巣へ復帰することになった。

ヤンキースはディロン・ローソン、ケーシー・ダイクスとともにエリック・シャベスが打撃コーチ補佐に就任していたが、シャベスはメッツから打撃コーチのオファーを受け、メッツへ流出。その後任としてミューレンスがヤンキースのコーチング・スタッフに加わることになった。

ミューレンスがメジャーのコーチを務めるのは今季が12年目。2011年からの10年間はジャイアンツに在籍し、最初の8年は打撃コーチ、残りの2年はベンチコーチを務め、3度のワールドシリーズ制覇(2010年・2012年・2014年)を経験した。また、2020年にはメッツでベンチコーチを務めていた。

現役時代は1989~93年にヤンキース、1997年にエクスポズ、1998年にダイヤモンドバックスとメジャーで合計7年間プレーし、通算182試合に出場して打率.220、15本塁打、53打点、OPS.641を記録。日本のほか、韓国やメキシコ、米独立リーグでのプレー経験もある。オランダ代表の一員として2000年のシドニー五輪に出場し、2013年と2017年のWBCでは同代表の監督を務めた(2大会連続ベスト4)。

2017年シーズン終了後、ジョー・ジラルディ前監督の後任を探していたヤンキースは最終的にブーンを新監督に選んだが、面接を受けた候補者のなかにミューレンスも含まれていた。このときはブーン、ミューレンスのほか、カルロス・ベルトラン、ロブ・トムソン、エリック・ウェッジ、クリス・ウッドワードらが候補となっていた。

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