沖縄県議会がウクライナ侵攻に抗議へ ロシアに早期停戦要求

 県議会(赤嶺昇議長)は1日、各派代表者会議を開き、ロシアによるウクライナ侵攻に対して「早期停戦、撤退と平和的手段による早期解決を求める決議」案を、議長を除く全議員で提案することを決めた。2日の本会議で採決が行われ、全会一致で可決する。激しい地上戦が展開された沖縄戦にも触れ、「東アジアの平和創造拠点づくり」に取り組む意思を盛り込んだ。  決議案ではロシアによるウクライナ侵攻を「許しがたい蛮行で強い憤りを覚える」と非難。「自国主義を追求した武力行使が波及することを強く憂慮する」とし、県域に国境離島があることを踏まえ「不測の事態に巻き込まれることを深く懸念する」とした。

 また県内では戦後77年を経ても遺骨収集や不発弾処理、基地返還など「戦争に起因する問題」を抱えていると指摘。戦争体験者らの苦難と教訓を基に「東アジアの平和創造拠点づくりに努めることを宣言」するとした。

 ロシアには「世界平和を担う常任理事国としての義務を果たすことを強く求める」として、早期停戦とウクライナからの軍撤退を求めた。

 ウクライナ侵攻を受け、自民会派が起草した文案を基に作成した。決議の宛先はロシア大統領と駐日ロシア大使。議会事務局によると、少なくとも茨城、千葉、静岡、山口などの県議会が同様の決議を可決している。

  (大嶺雅俊)

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