交渉期限までに合意できず シーズン開幕延期と短縮が正式決定

日本時間3月2日、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は新しい労使協定の締結を目指して労使交渉を行ったが、日本時間午前7時のデッドラインまでに合意することができなかった。これを受け、レギュラーシーズンの最初の2シリーズをキャンセルすることが決定。レギュラーシーズンの開幕は最短で日本時間4月8日となった。同時に、オープン戦のスタートも最短で日本時間3月13日と変更されている。9日連続の労使交渉も実らず、レギュラーシーズンの開幕延期と短縮が正式決定してしまった。

前日に16時間超の労使交渉を行った両者は、予定通りにレギュラーシーズンを開幕するために交渉期限を延長。日本時間3月2日午前7時がデッドラインとなり、デッドライン前に機構側が「最善のオファー」を提示したものの、選手会はそれを拒否した。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは「我々はファン、選手、球団にとって悪い結果を避けるために懸命に働いた。合意に至らなかったのは双方の努力不足ではないことをファンの皆様に保証したい」とコメント。しかし、レギュラーシーズンの最初の1週間の試合はキャンセルされることが決まった。

ロックアウト以降の労使交渉のなかで、ユニバーサルDHの導入やポストシーズンの出場枠の拡大、調停前ボーナスプールの設立などが合意されたものの、サラリーやペイロールに直接関係する部分では希望額の開きが大きく、最後まで合意に至らなかった。特に新設される調停前ボーナスプールについては、お互いが徐々に譲歩したものの、それでも機構側が3000万ドル、選手会が8500万ドルを希望するなど、依然として大きな開きがある。

マンフレッド・コミッショナーは「各球団のオーナーは、数百万人のファンの皆様のために一刻も早く試合を行うことがいかに重要かを十分に理解している。そのために選手会と交渉を行い、できるだけ早く契約を結びたいと考えている」と語ったが、次の交渉はフロリダからニューヨークへ移動後に行われるため、最速で日本時間3月4日になる見込み。日本時間4月8日に開幕を迎えるための時間もそれほど多くは残されていない。

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