ナビタイム、AIで自車位置測位の精度向上 高架上の高速道路でも可能に

株式会社ナビタイムジャパンは、ドライブレコーダーアプリ「AiRCAM」(エアカム)にて、AIでリアルタイムに解析して走行場所を推定する。これにより、より正確な自車位置測位が可能になる。2月25日付のプレスリリースで明かした。

同社はこれまで、安全・安心で快適な移動をサポートするため、カーナビゲーションアプリにて、自車位置測位の精度向上のために、加速度センサー等の各種センサーを使用し、独自のアルゴリズムを開発するなど技術開発や機能提供を行ってきた。

さらに、「AiRCAM」では、道路やその周辺の画像分類や歩行者や横断歩道などの物体検知を組み合わせ、ドライブレコーダーの画像をAIでリアルタイムに解析する、新たなアプローチでの自車位置測位精度の向上に取り組んでいる。

ナビタイム、ドラレコアプリ「AiRCAM」で車線変更ナビゲート開始

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同アプリでは、一時停止や急カーブ、踏切、オービスの位置を、走行中のドライブレコーダー画面上にARで表示してドライバーに注意喚起をする。しかし、その際に、適切なタイミングで表示をするためには、正確な自車位置測位が必要だ。

しかし、同アプリは、カーナビアプリ等とは違って、ナビゲーションをしないで利用することが多い。そのため、ルートマッチング(GPS等で測位した自車位置を、地図上のルートに載るように補正する技術)が働かず、カーナビでのナビゲーション中と比べると、自車位置の精度が落ちてしまうことがあった。

そこで、同社は、画像から位置を測定するVPS(Visual Positioning System)技術を活用する。さらに、撮影中の周囲の風景が高速道路か一般道かなどをAIでリアルタイムに解析する。これにより、自車位置測位の精度を向上させた。高架上の高速道路とその下の一般道など、地図上で重なり合った道路などでも、現在走行中の道路を正確に判定する。そして、最適な自車位置表示およびARナビゲーションを行うことができる。

なお、同社は今後、GPSの届かないトンネル内などでも、正確な自車位置測位やナビゲーション等を実現できるよう、技術の研鑽に努めると述べている。

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