松坂氏の“恩師”も「下半身は大輔より凄い」と絶賛… 最速139キロの中学生左腕

東京城南ボーズ・佐藤龍月【写真:加治屋友輝】

東京城南ボーイズの佐藤龍月投手は左腕から最速139キロを投じる

数多くのプロ野球選手を輩出している中学硬式野球の強豪「東京城南ボーイズ」に、未来のスター候補の左腕がいる。佐藤龍月(さとう・りゅうが)くんは、最速139キロを誇る中学2年生。視察に来た高校野球のスカウトは皆、「世代ナンバーワン」と口をそろえるという。

【実際の動画】松坂氏よりすごい「下半身」…後攻スカウトも絶賛の剛速球佐藤投手の投球映像

身長171センチ、体重66キロ。180センチを超える選手が何人もいるチームでは、決して大きい方ではない。ウォーミングアップでも目立つような選手ではないが、マウンドに立つと一変する。

「バチーン!」

左腕を鞭のように使い投げ込まれたボールは、キャッチャーミットに一直線に吸い込まれる。驚きの剛腕を大枝茂明監督はこう評価する。「身長はそこまでない分、下半身が凄いんですよね。直球は“ピカイチ”です」。大枝氏は江戸川南シニア、東京城南ボーイズの指導者として元ヤクルトの北川哲也氏、元西武・松坂大輔氏、日本ハム・木村文紀外野手の3人のドラ1投手を育てている(木村は投手で西武入団)。ただ、「下半身は当時の大輔たちより凄いです」と評価している。

強靭な下半身の原点は走り込みにある。小学1年から野球を始め、5年で投手に本格挑戦。6年の終わり頃から走り込みを続けているという。平日は3キロのランニングに加え、30メートルダッシュを30本を毎日こなす。「スピードは出るようになってきた」と手応えを実感する。

中学でも走り込みは継続。投げる量は制限するようになった。「まだ体ができていないので。(投げる)スピードに耐えられないんです。投球数を減らして管理しています」と、怪我の予防も怠らない。

将来の夢は、メジャーリーガー。自身もテレビやYouTubeでMLBを視聴するが、意外にも見るのは野手が多いという。「投手はレベルが高すぎて真似できないんですよね。野手を見て、いま何を狙っているのかを探るのが好きです」。憧れはパドレスのフェルナンド・タティスJr.。「抑えるイメージはできてないです」と言いつつも、いずれ対戦してみたいと胸を躍らせる。

すでに全国各地の高校関係者が毎週のように視察しているという。ただ、マウンドを降りると、普通の中学2年生。「ゲームとか好きです。ウイニングイレブンとか。スマホが1日1時間と決まっているので、いかにそこでレベルを上げるかなんです(笑)」と素顔ものぞかせる。どのように成長していくのか。今後期待せざるを得ない。(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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