オランダ村貸借契約解除 西海市 運営会社に通知

 長崎県西海市は2日、市が土地・建物を所有している西彼町の観光施設「長崎オランダ村」の使用貸借契約の解除を施設の運営会社に通知したと明らかにした。施設は海上デッキ部分の補修を理由に昨年5月から休園しており、長期化しそうだ。
 市議会一般質問で平井満洋議員(壱粒会)に答えた。1983年にオープンした旧長崎オランダ村は2001年閉園。現在のオランダ村は約1万平方メートル。16年から市が運営会社に10年間、施設を無償貸与する形で「ポートホールン長崎」として開園し、翌年改称した。
 市によると、昨年5月下旬、デッキの破損と基礎部分に傾きがあるとして運営会社が休園を申し出た。市と運営会社は補修などについて協議を重ね、市は9~12月に海底からデッキを支えるくいの腐食状況を調査。改修に3億円以上かかることから、改修は困難と判断し解約を通知した。
 平井議員は「施設を助ける判断は市長にしかできない」などと再考を促した。


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