「再流行の前兆」と警鐘 沖縄で20、30代の感染増加 30代以下が全年齢の64.8%占める

 沖縄県疫学統計・解析委員会は1日、先週(2月21~27日)の新型コロナウイルス新規感染者4362人のデータを基に、1人の感染者が平均何人にうつすかを示す実効再生産数が、周辺離島を含む本島で1.04になったと発表した。同委員会は小児の感染拡大とともに、活動性の高い20、30代も増加傾向にあることから「再流行の前兆と捉えることもできる」と、警鐘を鳴らしている
 年齢別では10歳未満が865人(20%)で最多となっており、続いて10代730人、30代685人となっている。30代以下が全年齢の64.8%を占めている。
 保健所の疫学調査を基にした感染経路では、保育・幼稚園児は園内感染が31%と最多で、小中学生は家庭内、高校生は友人が最多だった。
 子どもの感染では家庭内だけでなく、部活や課外活動での感染が一定程度認められるとして、学校内での対策を呼び掛けた。
 また、若者世代の感染拡大から1~2週間後に高齢者へ移行する恐れがあるため、高齢者に接する介護従事者などにも対策の徹底を求めた。
 今週の新規感染者は4千~6千人、入院患者数は280~330人と見込んでいる。
 (嘉陽拓也)

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