フェラーリF1のサインツ、タイヤのオーバーヒートやデグラデーションの改善を実感「さらにプッシュできると思う」

 フェラーリのカルロス・サインツは、ピレリはF1の18インチタイヤを製造するにあたって素晴らしい仕事をしたと述べている。このタイヤはさらに激しくプッシュでき、デグラデーションも少ないのだという。

 ウイリアムズを除く全F1チームは、昨年ピレリの18インチタイヤ開発プログラムに参加したが、新しい技術規則に則って開発された新型マシンでの走行はバルセロナテストを待たなければならなかった。2月末にバルセロナで行われた第1回プレシーズンテストの3日間において、タイヤとコンパウンドへの不満はほとんど聞かれず、ピレリの優れた仕事が示された。

「僕は昨年多くのテストをやった。コンパウンドについて、合計3日か4日はやったと思う」とサインツは、今シーズンに供給される新タイヤについてコメントした。

「タイヤはこの新世代のマシンによく適合しているようだ。少なくともさらにプッシュできるように思うよ。他の年と比べると、オーバーヒートやデグラデーションも少ないかもしれない」

「それでもデグラデーションはある。今もデグラデーションが出てオーバーヒートするタイヤだ。でも個人的には、程度が少し改善されたと感じている。昨年からのピレリの仕事と開発は成果を上げ始めているようだ」

2022年F1バルセロナテスト3日目 カルロス・サインツ(フェラーリ)

 アルファロメオのバルテリ・ボッタスもサインツのコメントに同意し、ピレリの新タイヤは、昨年のミュールカーよりも今年の完全新仕様のマシンにより合っていると主張した。

「予想していたよりもタイヤの感触はよかったと言わなければならない。昨年末のアブダビでのテストで感じたことを元にすればね。アブダビではかなりグレイニングが発生したが、ここではそれは最も小さな問題だった」とボッタスは語った。

「周回数は限られていたけれど、これまでのところタイヤには実際問題はない。でもバーレーンではもっと多くのことが分かるだろう」

2022年F1バルセロナテスト1日目 バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)

 サインツが特に興味深く思っているのは、少なくともバルセロナ-カタロニア・サーキットで試した限りでは、各コンパウンドの間により大きなラップ差があるように見えることだ。

「コンパウンドも大きく進歩したようだ。たとえばこの数年はC2、C3、C4は互いにとてもよく似ていた」とバルセロナで最多周回数を重ねたサインツは述べた。

「少なくともここバルセロナでは、コンパウンドごとにグリップがかなり向上したようだ」

「だからこのことがレース内容を少し変えることになるかもしれないね。そういう意味で、昨年と比べて新たな違いがあった」

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