特産化へヤマモモ植樹 上富田町の住民団体が初の試み

ヤマモモの苗木を植樹する参加者(2日、和歌山県上富田町岡で)

 和歌山県上富田町の住民有志でつくる「口熊野かみとんだ山桃会」は2日、町の木に指定されている「ヤマモモ」の苗木20本を同町岡の畑に植樹した。会として栽培に取り組むのは初めてで、樫木美喜恵代表は「町の特産物にして、地域を盛り上げたい」と話している。

 この会は、ヤマモモを活用して町を盛り上げようと2015年に結成。町内の畑や庭に植えられているヤマモモの果実を所有者の許可を得て収穫させてもらったり、買い取ったりして、シロップやあめに加工し販売している。昨年は1.6トンを集めた。

 特産化に向けた取り組みの一つとして、耕作放棄地(約1500平方メートル)を所有者から会が借り受けて整地し、植樹することにした。栽培には、県の林業試験場や果樹試験場、町などが協力する。

 植樹作業には、会のメンバー、県や町の職員、地元農家ら14人が参加。4品種計20本の苗木を植えた。

 樫木代表は「ヤマモモを活用して、地域のつながりを広げていきたい。活動に興味がある人にはぜひ参加してもらいたい」と、栽培に協力してくれる人を求めている。

 加工した商品は、同町朝来のJR朝来駅舎内にある山桃会運営の「口熊野かみとんだ観光案内所」などで販売している。

 問い合わせは、観光案内所(0739.33.9610)、山桃会(080.9167.7163)へ。

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