F1第2戦サウジアラビアGPに向け、コースを一部改修。視認性の改善を目指しバリアの高さを調節

 2022年F1世界選手権の第2戦は、3月25〜27日にサウジアラビアで開催される。サウジアラビアでの2度目のグランプリを前に、舞台となるジェッダ・ストリート・サーキットでは小規模の改修が行われた。

 F1ドライバーたちは、昨年12月に初めてF1を開催したジェッダ・ストリート・サーキットに一定の評価を示したものの、決勝レース前の時点では、高速カーブとブラインドコーナーが連続する最終セクターについて若干の懸念も表明していた。

 残念ながら、それらの懸念は当たってしまった。決勝で複数台のマシンが絡むクラッシュによって赤旗が提示され、レースが中断してしまったのだ。サウジアラビアGP代表のマーティン・ウィテカーは今年1月、ジェッダでF1が開催される前に、ドライバーの視認性と安全性の改善を主な目的としたコース改修が実施されると明らかにしていた。

2021年F1第21戦サウジアラビアGP ターン3でクラッシュしたセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第21戦サウジアラビアGP ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)に追突したニキータ・マゼピン(ハース)のマシン

 サウジアラビアGPの主催者は、改修作業の進ちょく状況に関して以下のように発表した。

「すでに発表しているとおり、ターン2、3、14、21を含む複数のコーナーにおいて、ドライバーのコクピットからの視認性を向上させるためにバリアを1.5ないし2メートル下げる微修正を行っている」と、サウジ・モータースポーツ・カンパニー(SMC)は述べた。

「同様に、ターン27の右手側にあるバリアも1.5メートルほど下げて、このポイントを拡幅している。ターン27を除くすべての箇所で、トラックリミットは以前と変わらない」

「加えて、意見を求めたドライバーたちからは、エイペックスを通過する際に軽くかすめてもいいようにターン4、16、22、24のバリアをより滑らかにしてほしいという要望が出されたので、追加の改修作業も行われる予定だ」

「これに対応して、SMCは彼らが求める滑らかな表面を実現するためコンクリート製バリアに鋼板を巻き付ける作業を行っている。この記録破りのコースで、ドライバーたちが走行ラインを確保しやすくするためだ」

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