鷹・藤本監督が探るコーチ陣の適材適所 オープン戦では首脳陣も日替わり入れ替え

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

本来はブルペン担当の斉藤投手コーチが2日と3日はベンチを担当

■中日 5ー3 ソフトバンク(オープン戦・3日・PayPayドーム)

プロ野球は開幕まで残り3週間ほど。各球団はオープン戦の真っ最中でシーズンに向けたポジション争い、主力の調整に時間を費やしている。そんな中でソフトバンクはベンチのコーチ陣容においても、試行錯誤を行っている。

2日と3日に本拠地PayPayドームで行われた中日とのオープン戦で、投手担当としてベンチに入っていたのは、本来はブルペンを担当するはずの斉藤学投手コーチだった。工藤公康前監督体制だった昨季もベンチに入っていた森山良二投手コーチはブルペンにいた。

藤本博史監督は3日の試合後に「勉強のためにね。学は(ブルペンの)中しかやってないし、森山は外ばっかりだったので。2人交互に裏の経験をしながらね。森山が表には出てくるとは思いますけど、オープン戦の今しか試せないので」とその意図を明かす。ベンチ担当、ブルペン担当がお互いの経験をすることで、それぞれの役割を深く知り、職務を遂行しやすくなるようにテストしているという。

実は打撃コーチも日替わりでベンチ担当を入れ替えている。この2試合は長谷川勇也打撃コーチがベンチに入り、村上隆行打撃コーチはベンチ裏にいた。こちらは適性の見極めも意図としてある。両コーチはともに新任のコーチで、藤本監督は「どっちがいいのか、適性を決めて。村上は明るくて声出すし、長谷川は職人だし、どっちがいいのか見定めないといけない」と語る。どちらをベンチに入れ、どちらをベンチ裏での指導に充てさせるべきか。よりチームにとって有益かをオープン戦で探っている。

長いシーズンを戦い抜き、リーグ優勝を果たすためには、選手の活躍だけでなく、支えるコーチ陣の働きを欠かせない。適材適所。藤本監督はオープン戦で、ベストな配置も探る。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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