水道水に再び有害PFAS「到底許されぬ」 金武住民、調査非協力の米軍に疑念

 【金武】金武町の水道水の水質調査で、国の暫定指針値を超える有機フッ素化合物(PFAS)が再び検出され、地元住民からは「米軍が垂れ流しているのでないか」「憤りを感じる」など不安や怒りの声が上がった。

 「水道水を使うのは不安なので、店で買ったミネラルウオーターを使っている」。元金武町長の吉田勝廣さん(77)は子どもたちの健康への影響を心配する。「学校の給食は企業局の水を使うようにしてほしい」と訴える。さらに「検査の頻度をもっと増やすべきだ」と指摘した。

 町民の健康状態を把握するため、血液検査の早急実施を求める要請文を昨年11月に、仲間一町長に手渡した「金武町ちゅら水会」の崎浜秀幸共同代表は、米軍基地からPFASが流出している可能性を指摘する。基地内の流出源や貯水槽の有無を確認するため「日米地位協定の改定が必須だ」と強調した。

 中川区の60代の男性は「米軍がPFASを流出させているのを隠しているのなら到底許されない」と話した。

 (松堂秀樹、長嶺晃太朗)

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