岸田内閣の支持率は、発足から初の低下 2月世論調査まとめ

2月中に行われ、有効回答数や回答を公開している報道機関9社、および選挙ドットコムの世論調査の結果をまとめ、比較しました。なお、各社の調査日や手法は異なるため、あくまでも参考値としてご覧ください。

発足から初めて、岸田内閣の支持率は低下

変わらず続くコロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻により国際的に大きな緊張が走る中、2月の調査が行われました。

まず内閣支持率は、先月1月より少なくない低下を見せており、全体平均としては約55.6%から50.2%になっています。これにより、岸田内閣は発足から初めて、月単位での支持率低下を見せることになりました。

個別の調査では、前回の調査から唯一支持率が上昇したのは共同通信の調査で、前回1月22-23日の調査から0.7ポイント上昇の56.6%になりました。それ以外の調査ではすべて支持率は低下しており、特に低下の幅が広かった選挙ドットコムの調査では、前回1月15-16日の調査より10.6ポイント低下の38.6%になりました。

一方、内閣不支持率は支持率の低下とは対照的に、前回よりも上昇が目立つ結果になりました。全体平均としては約24.0%から30.3%に。これにより、内閣不支持率は岸田内閣の発足から初めて、月単位での不支持率の上昇を見せたことになります。

個別の調査を見ても、不支持率はそのすべてで数値が上昇しています。もっとも上昇した毎日新聞・社会調査研究センターの調査では、前回1月22日の調査より10.0ポイント上昇の46.0%になりました。

自民党は微増、立憲民主党・日本維新の会は微減

では、政党支持率はどうでしょうか。まず与党である自民党は、全体を通しては前回の調査より微増という形になっています。全体平均としては37.5%から、38.8%になりました。

1月の調査からもっとも支持率が上昇したのは毎日新聞・社会調査研究センターの調査で、前回の調査より5.0ポイント上昇の35.0%になりました。反対に、もっとも支持率が低下したのは読売新聞・日本テレビの調査で、前回1月14-16日の調査より1.0ポイント低下の40.0%になっています。

野党第一党の立憲民主党は、全体を通しては微減という形になっています。全体平均としては約7.6%から、6.9%という結果になりました。

1月の調査からもっとも支持率が上昇したのはNHKの調査で、前回1月8-10日の調査より1.9ポイント上昇の7.3%になっています。反対に、もっとも支持率が低下したのは共同通信の調査で、前回より5.1ポイント低下の8.0%になりました。

また、政党支持率では立憲民主党を上回っているのが日本維新の会です。日本維新の会の支持率は、全体平均では約7.8%から7.3%と、微減と言える結果になりました。

もっとも支持率が上昇したのは読売新聞・日本テレビの調査で、前回の調査より1.0ポイント上昇の7.0%になりました。反対に、もっとも支持率が低下したのは朝日新聞(前回調査は1月22-23日)、および毎日新聞・社会調査研究センターの調査で、それぞれ前回の調査より2.0ポイント低下の5.0%、8.0%になっています。

先述の通り、ロシアのウクライナ侵攻が世界的に大きな関心事となっている現在、日本政府の対外的な姿勢にも随時目が向けられます。引き続き注目です。

<参考>
JNN(TBSテレビ) 世論調査(2月5~6日実施、回答数1205)
読売新聞・日本テレビ 世論調査(2月4~6日実施、回答数1071)
NHK 世論調査(2月11~13日実施、回答数1240)
選挙ドットコム 世論調査(2月12~13日実施、回答数1004)
時事通信 世論調査(2月11~14日実施、回答数1256)
毎日新聞・社会調査研究センター 世論調査(2月19日実施、回答数1050)
共同通信 世論調査(2月19~20日実施、回答数1054)
ANN(テレビ朝日) 世論調査(2月19~20日実施、回答数1008)
朝日新聞 世論調査(2月22~23日実施、回答数1473)
日本経済新聞・テレビ東京 世論調査(2月25~27日実施、回答数992)
(データ分析・執筆:若林良)

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