東京電力とパーク24、EV・PHVの充電に関する実証研究開始

東京電力ホールディングス株式会社(以下、東京電力HD)とパーク24株式会社(以下、パーク24)は、電気自動車・プラグインハイブリッド車(以下、EV等)の充電に関する実証研究を開始する。パーク24が3月1日付のプレスリリースで明かした。

実証研究においては、東京電力HDが新たに開発した「多台数対応EV普通充電器(JW-EVSE-TPCO1-0340)」を、パーク24が運営する時間貸駐車場「タイムズ西池袋第14」(東京都豊島区)に導入して実施する。

同製品は、複数台のEV等を同時に充電する際に合計使用電力を抑制する機能を有している。EV等の普及に伴う充電インフラ拡充の課題解決に向けて開発したものだ。同製品を導入することで、電気設備や電気契約容量の大幅な増加を抑え、投資・運用コストを抑制しながらEV用普通充電器を設置することができる。

タイムズパーキングを運営するパーク24は、駐車している間にEV等の充電ができる「パーク&チャージ」サービスを開始している。さらに、ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」を会員限定で提供している。サービス開始以降、利用動向の検証を継続して行うことで、EV等の普及に対応した充電サービスの提供に向けた体制構築を図っている。

2社が実施する実証研究では、EV等の充電電流を制御し、使用電力の把握や充電サービスの利用実態調査を行う。具体的には、3月1日から3月31日まで、パーク24が運営する「タイムズ西池袋第14」において、東京電力HDが開発した同製品を6台設置し、駐車場を利用されるユーザーに充電サービスを提供する。駐車場内には、その他電気設備として精算機や照明等があるが、EV等の充電時においても、使用電力が電気の契約容量を超えないよう、同製品が充電電流を制御する。

なお、東京電力HDは、今回の実証研究を踏まえ、充電器設置に関する課題解決を図る。そして、事業所の構内や商業施設、集合住宅の駐車場、時間貸駐車場等も含めたさまざまなシーンにおける充電環境の提供を目指す。

パーク24は、充電スペースを複数設けることでEVドライバーの利便性向上を図る。そして、需給に応じた電力量の見極めと充電器の設置により、中長期目標に掲げる「2025年以降の新規開発タイムズパーキングにEV充電器設置」に向けた充電サービスの環境整備につなげるという。そして、両社は、今後もEVの普及促進に向けた取り組みを通じて、社会のカーボンニュートラル化の推進に貢献すると述べている。

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