テレビ東京で4月22日にスタートする、倉科カナ主演の連続ドラマ「寂しい丘で狩りをする」（金曜深夜1：53）に、久保田紗友、竹財輝之助、丸山智己、平山浩行、高橋英樹が出演する。
本作は、芥川賞作家・辻原登氏の同名小説をドラマ化。男性たちの身勝手な欲望により身も心も傷つけられた女性が、絶望から希望をつかむために彼らへ立ち向かっていく。女性の苦しみと男性の狂気が交錯し、思わぬ運命へと翻弄（ほんろう）されていく主人公の姿を描いた、世の中の恐怖と不条理をえぐる、社会派エンターテインメントだ。桑村みどり（倉科）は、かつて交際していたカメラマンとのつらい過去の傷を心に抱きながら、探偵として同じ境遇の女性を守ろうとする。
過去に強姦（ごうかん）被害に遭い、その犯人からの間違った復讐（ふくしゅう）心による付きまといにおびえ、探偵のみどりに相談を持ち掛ける依頼人・野添敦子を演じる久保田は、「この題材を敦子として演じる責任と、先が見えないような不安を感じていました。ですが、実際に現場で桑村みどりさんを演じる倉科カナさんの小さくもたのもしい背中を見ていると、“1人じゃない”と、敦子と私が重なる部分があり、とても心強く思えました。過去に深い傷を背負いながらも、それでも前に進もうとする敦子と共に、私自身もしっかりと地に足をつけて、慎重に慎重に演じたいと思います」と意欲を語った。
みどりとかつて交際し、その後もみどりへのゆがんだ愛情を抱え続け、ストーカーとして異常行動を見せるカメラマン・久我健二郎役を務める竹財は、「今回演じる久我健二郎はかなりの“ク〇ヤロウ”ですが、彼の生き方を俯瞰（ふかん）で見るとある種の悲哀を感じてしまったので、逃げずにちゃんと彼と向き合おうと思っています。そして、倉科さん演じるみどりは正直に思ったことを表現してくださるので、芝居をしていて楽しいです。今は毎日みどりのことを考えています。この作品は楽しんでくださいとは言えません。が、フィクションエンターテイメントとして癖になる面白さはあると思うので、ぜひ一度ご覧になってみてください」と述べ、狂気を抱えた役どころに挑む。
丸山が扮（ふん）するのは、依頼人・野添敦子をかつて強姦し服役していた前科者・押本忠夫。「監督やスタッフと話し合いながら、いかにリアリティーを持たせながら演じるかということを意識しました。これまでの押本に何があったのか探りつつ、どこまででも寄り添って演じられたらと思っています。また、倉科さんは華やかさと心（しん）の強さを持ち合わせたすてきな女優さんなので、ご一緒できてうれしいです。竹財くんとは少し前まで別作品（同系のドラマParavi 「部長と社畜の恋はもどかしい」）で和気あいあいとした同僚役でご一緒だったので、若干戸惑いつつ楽しんでいます。今回演じるのは久しぶりのヒールですが、奥行きのある役にできたらと思っていますので、楽しんで見てくださったらうれしいです」とコメント。
みどりの恋人で婚約者、そして刑事としてみどりや敦子の周辺で起きる事件を捜査する浅野龍平を演じる平山は、「今回演じている浅野龍平は1人の刑事ではありますが、人を愛するという意味では1人の人間です。真っすぐに人と向き合い、真実を追い続ける気持ちで臨んでいます。倉科さん演じるみどりは複雑な表現を見せる役どころですので、毎シーンが修羅場だと思います。モニターからでも見てられません。それほどまでに毎回ドキドキする目が離せないドラマです」と見どころを伝える。
みどりが務める探偵事務所の所長・岡庭正役を担う高橋は、「倉科さんとは初めての共演なのですが、テレビでずっと拝見させていただいていて、大ファンなんです。夫婦で応援してる女優さんですので、倉科さんが主演ということで今回お引き受けさせていただきました。共演できてうれしいです。今回、探偵事務所の所長・岡庭を演じますが、実は探偵の役は初めて演じさせていただきます。岡庭は女性が好きで、女性が苦しんでることを見ていられない、そういう男なのかなというふうに思い、演じています。つらいシーンもあるハードな作品ですが、女性の悲しさとか、つらさといったものが表現されています。そうした中で私の役は、一服の清涼剤として優しく女性たちを見守っていくという役ですので、じっくりかみ締めてご覧いただけたらいいなと思います」とメッセージを寄せた。
そして、ドラマのキービジュアルも公開。倉科が、絶望から希望をつかむため戦いに挑む凛々しく、強さを秘めた主人公を表現している。
なお、本作は地上波の放送に先立ち、Paraviで3月10日から視聴することができる。また、テレビ東京のYouTubeドラマ公式チャンネル（https://www.youtube.com/c/tvtokyodrama）でも、第1話の先行配信がスタートする予定。
