ハースF1、ロシアのウラルカリ社およびマゼピンとの契約解除を発表。後任ドライバーは明らかにされず

 ハースF1チームは、3月5日、ロシア企業であるウラルカリとのタイトルパートナーシップおよび、レースドライバー、ニキータ・マゼピンとの契約を即時解除すると発表した。ロシアが2月24日にウクライナに対する軍事侵攻に踏み切った後、ハースはマシンからウラルカリのロゴを外し、ウラルカリおよび同社の共同オーナーの息子マゼピンとの今後の契約について見直しを行うと述べていた。

 5日に発表された声明には次のように記されている。

「ハースF1チームは、ウラルカリとのタイトルパートナーシップと、ニキータ・マゼピンとのドライバー契約を、即時終了することを選択した」

「F1コミュニティの他の人々と同様に、我々チームも、ウクライナ侵攻にショックを受け、悲しんでおり、紛争の迅速かつ平和的な終結を願っている」

 2021年にF1デビューを果たしたマゼピンは、2022年のバルセロナテストには参加したが、2年目のシーズンを迎えることができなくなった。マゼピンの後任が誰になるのかは発表されていないが、バーレーンでの公式テストが3月10日にスタートし、開幕戦バーレーンGPはその翌週の3月18日~20日に開催されるため、チームは早々に新たなレースドライバーを決定するものと考えられる。

2022年F1バルセロテスト3日目 ニキータ・マゼピン(ハース)

 チーム代表ギュンター・シュタイナーは、バーレーンテストの後、後任として最初に候補に挙がるのは、現リザーブドライバーのピエトロ・フィッティパルディであると語った。

 2度のF1チャンピオンであるエマーソン・フィッティパルディの孫であるピエトロは、2019年にハースのテストドライバーに就任、それ以来両者の関係は続いており、2020年バーレーンGPで当時レースドライバーのロマン・グロージャンが大クラッシュによりけがをした際に、その後の第16戦と第17戦に代役でF1に出場している。

ニキータ・マゼピン(ハース)
2022年F1バルセロナテスト ハースF1のリザーブドライバー、ピエトロ・フィッティパルディ

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