上越市で強風による建物被害 北陸新幹線など列車運休・遅延も  6日も県内で暴風・高波などに注意・警戒

 県内は5日、日本海側から近づく低気圧の影響で雨風が強まり、上越地域では昼ごろから急激に天気が悪化。強風による建物被害や鉄道への影響があった。6日も強い冬型の気圧配置や寒気の流入で高波や激しい突風、ひょうなどが予想されるため、新潟地方気象台や交通各社が注意を呼び掛けている。

 5日午後5時までの最大瞬間風速は上越市高田で25㍍、同市大潟で21・6㍍、糸魚川市糸魚川で19・5㍍など、海沿いを中心に非常に強い風が吹いた。

 午後3時ごろ、上越市本町6の金谷金物硝子店の外壁が強風で剝がれ、店が面する県道青柳高田線に散乱した。巻き込まれた車やけが人はいなかった。道路を挟んで向かい側にある米穀店の70代男性は、「建物を解体するときのような、ものすごい音が聞こえた。当時は風も強かったので、竜巻でも来たのかと思った」と話した。

5日は強風で建物被害も発生。上越市本町6では建物の外壁が剝がれ、一時道路上に散乱した(午後4時20分ごろ)

 各鉄道にも影響が出た。北陸新幹線は午後3時24分ごろ、飯山―上越妙高駅間の風速計が規定値に達したため、飯山―糸魚川駅間で35分間にわたって運転を見合わせ。上り列車1本で最大29分遅れ、約256人に影響が出た。JR信越本線は柿崎―新潟駅間の一部列車が遅れた。ほくほく線の直江津―六日町駅間で一部列車が運休した影響で、直江津―犀潟駅間の一部列車が運休。特急しらゆきが走行するえちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインにも遅れが発生した。

 また、東北電力ネットワークによると、午後5時までに上越市で最大100戸、妙高市で最大300戸の停電が発生した。

 新潟地方気象台によると、6日は本州付近が強い冬型の気圧配置になる。また、北陸地方の上空に寒気が流れ込み、県内は大気の状態が非常に不安定となる見込み。

 同日予想される波の高さは上越で5㍍、予想される最大風速(最大瞬間風速)は上越の陸上で15㍍(30㍍)、海上で18㍍(同)。

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