環境省と奄美市は、奄美大島の希少野生生物の観察スポットとして夜間の車両通行を規制している奄美市住用の市道・三太郎線に、車のナンバーを読み取るカメラを26日導入する。必要な届けをしていない車両をチェックし、常習化している場合は個別に注意する。
2日、オンラインで開かれた連絡会議で市が報告した。市が既設の撮影カメラに加え、道路の出入り口2カ所に設置する。夜間のみ稼働させ、車両のナンバーを記録する。事業費1100万円はふるさと納税を活用した。
三太郎線は延長約12キロの旧国道。頻繁に出没する国指定特別天然記念物のアマミノクロウサギ目当ての車が増え、希少生物の交通事故が相次いだ。同省や県、市などは世界自然遺産登録による観光客増加を見据え、昨年10月に夜間通行の規制ルールを導入。日没から夜明けまで、1時間当たりの車両数を事前予約の4台に制限している。法的拘束力はない。
連絡会議ではこのほか、ガイドからの要望を受け、規制ルールの開始時間を冬場など一部期間は1時間早めることを決めた。