「空き家ポリスの本当は教えたくない福岡物件」。「住む予定もないのに、おもしろそうな物件を探して見に行く」ことを趣味とする空き家マニアが、福岡の空き家物件を紹介していきます。 第5回は、「最果ての絶景キューブ」です。
今回お縄になったのは、北九州にある一風変わった戸建物件。
福岡県北九州市398万円/4DK/土地134㎡ のこちら。
見よ!石垣の上にそびえ立つ、堂々とした姿を!
こんなにちいさな家を、急勾配の傾斜地に、しかも高い石垣の上にわざわざ建てるとは...。それだけでオーナーの気概を感じるし、異彩を放つキューブ状の造形がかわいくてとても良き。
少し引いたアングルはこちら。
ご覧のように、長い長い階段を登ってようやく我が家に到着する作り。
「ああ...毎日こんな階段を登らないといけないのか...」と思うなかれ。
コロナ禍で運動不足が取り沙汰されるなか、この階段は逆にエクササイズになるというか、自宅の敷地内に大型のランニングマシーンがあると思えば儲けものではないか。
この長い階段の利点は、もうひとつある。
なんと、家から階段越しにこの景色が一望できるのだ。
実はここ関門海峡のすぐそばで、毎年夏に行われる「関門海峡花火大会」も特等席で見れる立地。
海好き・花火好きにはたまらないロケーションだし、橋を渡ればすぐ山口県の下関なので、気軽にふぐを食べに行くこともできる。
さらには、海の関所・関門海峡らしく、地図の通りフェリーや大型船も多く通るので洋上を走る船が見放題。鉄オタならぬ、船オタの方にもぜひオススメしたい。
さてここで疑問なのが、間取りの問題。
物件ページには、確かに「間取り:4DK」と書いてあるので、このちいさなキューブハウスに4部屋もあるのか???と思いきや、
間取り図を見ると、こんな感じでした。
下から見えていたキューブは一番左側の洋室部分で、3DKの母家が横に控えていたのだ。
▲青矢印部分が今回の物件。キューブの右側には、確かに母家のような平家建てが控えている。
室内の様子も一応紹介しておくと、
母家は和風仕様。まだまだ現役で活躍できそうだし、カーテンに遮られてるけど日当たりの良さがにじみ出てます。
キューブの中はこんな感じ。石膏ボードを貼っただけの超シンプル仕様なので、ここを一等地にすべくDIYに励みたい。薪ストーブなんか入れてもいいかも。
最後にもうひとつ。
関門海峡には、人が渡れる「関門トンネル人道」なるものが存在します。しかも、通行料は無料!(※自転車・原付は20円かかります)
地図の通り、橋を渡るのに30分もかからないので、週末の晴れた日は本州散歩に興じてはいかがでしょうか。
ということで、福岡の最果て・門司にある絶景キューブが、今なら3DKの母家付きでこのお値段。
「海は好きだけど、海沿いはお値段も高いから...」と嘆いている海ファンの皆さま、こういう選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。
福岡県北九州市398万円/4DK/土地134㎡