着実に進む朝鮮の偵察衛星開発 宇宙開発は「自主自立の道」

朝鮮で偵察衛星開発のための工程計画に沿った重要試験が行われた。(2月27日、3月5日)

日本のメディアは「弾道ミサイル発射」と伝えたが、目的が異なる。朝鮮メディアは、宇宙から偵察衛星に搭載するカメラで撮った朝鮮半島の映像を公開した。

今回、試験を実施したのは国家宇宙開発局と国防科学院だ。ミサイル試射は国防科学院が単独で行っている。

偵察衛星開発のための工程計画に従って重要実験が行われた(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

朝鮮には科学技術と経済の発展、国家防衛に不可欠な各種衛星を打ち上げることを予見した計画がある。

計画の推進期間は5年。 2012年に始まった国家宇宙開発5カ年計画の最初の事業は、運搬ロケット「銀河-3」号による衛星打ち上げであった。その年の12月、軌道投入に成功した「光明星-3」号2号機は、朝鮮初の実用衛星である。

その後も国家宇宙開発局は衛星開発に重点を置き、最高指導部が示したタイムスケジュールに沿って関連事業を推進してきた。

 偵察衛星の運営は、朝鮮労働党第8回大会で決定された国防発展5カ年計画の課題の一つだ。

現在10カ国以上が偵察衛星を独自に運営している。他国の衛星が撮影した映像を利用する国々もある。ところが、他者に頼ると、自分が見たい時間、見たい場所の映像を入手するのに支障が生じる。

それに朝鮮は数多くのスパイ衛星を打ち上げ、世界各地を常に監視している米国と交戦状態にある。

 金正恩総書記は、宇宙征服の道は科学の道である以前に革命の道、自主自立の道であり、先代領袖(金日成主席・金正日総書記)の遺訓を貫徹するための闘争、平和と自主権を奪おうとする敵対勢力たちとの激しい階級闘争だと述べたことがある。

朝鮮が初の実用衛星を打ち上げた時から10年が過ぎた。

党大会で示された国防の課題は、必ず遂行されるだろう。

国防発展5カ年計画の課題の一つである極超音速ミサイルは、今年1月、すでに最終試射が行われた。

朝鮮の自衛力強化に資する国産の偵察衛星も、最高指導部が決心する時間と場所から宇宙に向かって飛び立つことになる。

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