アフター「ブラタモリ」~糸魚川編出演者に聞く〈5〉 富山県朝日町蛭谷在住・長崎喜一さん(80)

 親不知での「東西文化の違い」を紹介する場面に、西の住民代表として登場した。「うどんなどに入れるコロコロしたもの」は「天かす」、「灯油を入れるポリタンクの色」は「青」と回答。「青が当たり前と思っていたので、『赤』にはびっくりした」と言う。

 番組ではタモリさん相手に、アドリブで「赤(あか)んなー」とジョークを飛ばして緊張をほぐし、東の住民代表・松木知子さんらの笑顔を誘った。タモリさんの印象は「すごく気さくで知識も豊富。(ブラタモリで)日本中を見て歩き、さまざまな先生と話してこられた、体験の重みも感じた」と話す。

親不知の「すごさ」反響

 県境を越えて出演した反響は大きく、各地の家族親戚や友人知人、集落出身者らから連絡があった。「知らなかった。何という絶景。ぜひ今度行きたい」などと、親不知の「すごさ」に驚きの声が多く届いた。

 番組で糸魚川について初めて知ったことが多かった。朝日町の宮崎海岸は「ヒスイ海岸」として有名。糸魚川と新川地域は古代、今以上のつながりがあったと思われ「そういう面も紹介していただけたら」と感じた。

県境を越えた交流期待

 蛭谷(びるだん)は国道8号から車で約10分入った山合いの集落。様式は異なるものの、糸魚川と同じ名称の「バタバタ茶」が残り、伝承館がある。子どもらに和紙すき、炭焼きなどを教える自然体験学校「夢創塾」塾長を務める地元の有名人。縁あって白羽の矢が立った糸魚川編を契機に「県境を越えた交流が広がれば」と期待する。

おわり

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