プロ野球解説者・鈴木孝政が選ぶ「守備がうまいなあと思った選手ベスト3」

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東海ラジオ『大澤広樹のドラゴンズステーション』(月17:15~19:00)3月1日の「ドラゴンズなんでもベスト3」のコーナーで、コメンテーターの鈴木孝政氏が「自分が現役時代にマウンドに立っていたときに、守備がうまいなあと思った選手ベスト3」を挙げた。鈴木氏の現役時代は、1973年から89年まで。

はじめに鈴木氏は「高木守道さんは別格」と、ドラゴンズのレジェンド二塁手は除くとした上で、まず、第3位に挙げたのが「中尾孝義(捕手)」(ドラゴンズ1981年~1988年 ベストナイン2回)。鈴木氏は「彼がキャッチャー革命を起こした。それまでのキャッチャーのイメージを変えた。守備でヘルメットを被ったのも中尾が最初」として、遡って中尾捕手を最初に見たときの衝撃から話し始めた。

鈴木氏が初めて中尾捕手を見たのは、中尾捕手の専修大学時代だった。鈴木氏が、専修大にいた知り合いを訪ねて神宮球場に行ったとき。バックネット裏から見て「すげえキャッチャーだな、こいつ。動き、肩、すべてが違う。こんなすばらしいやつがキャッチャーをやっているんだ」と思ったそうだ。

その後、中尾捕手は、社会人を経てドラゴンズに入団した。ドラフトではジャイアンツも中尾捕手を狙っていたという。そのときのことを鈴木氏は「ジャイアンツに行かれたら、ジャイアンツは当分強いだろうと思っていた。ドラゴンズが獲ってくれて、どれだけ安心したか」と振り返った。そして「バッテリーを組んだら、全然違う。足が速い。セカンド送球も速い。セカンド送球は、気を付けていないと当たりそうな感感覚だった」と、送球の低い軌道に触れた。

続く第2位は「宇野勝(遊撃手)」(ドラゴンズ1977~1992 ベストナイン3回)。鈴木氏は「ショート前のボテボテのゴロの処理が抜群にうまかった。ピッチャーが『これは一塁間に合わない』と、諦めるような当たりでも、アウトにすることが多かった。グラブさばきが見事だった。捕ってからの送球が速い。肩も強い。体勢が悪くてもアウトにした。本当に助かった」と話した。

そして第1位は「藤波行雄(外野手)」(ドラゴンズ1974~1987)。鈴木氏は「(外野手なら)野球通は平野(謙)と言うかもしれない。平野のほうが試合に出ているし。しかし、自分から言わせてもらうと、左中間、右中間にいい当たりを打たれたときに、ピッチャーが(打球の方向を)振り向くと、すでに動いていたのが藤波選手、まだ動いていなかったのが平野選手」と、両者の違いを挙げた。

「藤波選手は、打球の行方を予想していたかのようなスタート。第1歩が早い。左中間、右中間の打球をよく捕ってくれた。平野選手のほうが肩が強かったので、総合力では平野ということになるかもしれないが、捕ってアウトにするだけなら藤波行雄がNo.1」とした。そして「これを平野が聴いていたら『そんなことはない。自分も動いていた。どれだけ助けたか』と言うと思うが」と笑っていた。

大澤広樹のドラゴンズステーション

放送局:東海ラジオ

放送日時:毎週火曜~金曜 17時15分~19時00分

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