大河「鎌倉殿の13人」 寒川町の梶原景時ゆかりツアー大盛況、予想上回る人気で5月まで延長

梶原景時館址を見学するツアー参加者=寒川町

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の重要な登場人物で、神奈川県寒川町に館を構えた梶原景時のゆかりの地を巡る同町観光協会主催のツアーが人気を集めている。放送開始を前に昨年12月から2月までの3回の予定で開催したところ、毎回定員を上回る参加申し込みがあり、町観光の目玉として3月以降も開催することになった。

 同協会は大河ドラマの放送開始を前にした昨年12月から景時の月命日である「20日」に歴史探訪と銘打ったツアーを開始。参加費2千円で、当初、今年2月までの全3回の開催を予定していた。しかし、定員20人が毎回、募集開始直後に埋まる人気ぶりで、2月は月命日以外の日程も追加し開催した。

 ツアーでは、館跡や外堀、一族郎党の墓など景時の関係先を同町観光ボランティアガイドが解説しながら案内。中でも好評なのが、寒川神社参集殿の料理長が鎌倉時代の食を再現した「鎌倉殿のお弁当」。中世史の専門家のアドバイスを受け、サケやアユ、粟(あわ)などの食材を現代風にアレンジした。景時をイメージしたオリジナルのお土産ももらえる。

 工夫を凝らしたツアー内容に加え、同協会は会員制交流サイト(SNS)などを通じて和歌を詠む教養人としての側面など、景時の新たな人物像を積極的に発信してきた。地元ゆかりの人物に対する関心を高めたことも功を奏した。

 このツアーが町の観光の目玉企画になりつつあることから、同協会は当面5月まで開催することを決定。3月20日開催分はすでに満員で、4月20日と5月20日開催分は7日から参加者募集を始めた。

 同協会の担当者は「景時の魅力に迫るツアーをきっかけに、寒川町の知られざる歴史や文化に触れ、興味を持ってもらえれば」と期待している。問い合わせは、同協会電話0467(75)9051。水曜定休。

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